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2021年10月05日19:25

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『ルパン三世 カリオストロの城』

先日、BS放送で『ルパン三世 カリオストロの城』が放映されました。
映画館では2回公開時1979年とリバイバル上映の2000年代に観て、TVでは放映のたびに見ています。
日記を検索すると、2012年と2016年の2回TVで観て感想を書いていました。
今回は新聞を見ていたら放映に気がつき、民放BSなのでCMが入り集中が途絶えるのが残念ですが、家族そろってで最後まで見ました。

この作品は何度見ても面白く飽きません。キャラクターの動きとストーリーの面白さ、テンポが抜群です。
描写も見応えがあり、カリオストロ公国の様子など今見ても古さを感じません。
このカリオストロ公国はどのあたりを想定しているだろうと考えてみると、登場する新聞にフランス語があり衛士の名前がグスタフというドイツ系の名前であることから、フランス語とドイツ語が公用語のフランスとドイツの国境に近い国なのかもしれません。

前回のTV放映を見た後に、古本屋で「BSアニメ夜話 『ルパン三世 カリオストロの城』」という本を購入していたことを思い出しました。
『BSアニメ夜話』という番組は2000年代にNHK-BSで放映していたアニメ解説番組で、それを書籍化したのがこの本です。この番組は見たことはありませんが、出演者の岡田斗司夫、乾貴美子、氷川竜介、唐沢俊一他です。
作品についていろいろな切り口で語り合っていて、最近はこの作品をただ楽しんでいるだけだったので、気づく点が多々ありました。
例えばルパンが作品の冒頭でカジノから盗んだ札が偽札のゴート札であることに気がついて、すべて処分してゴート札の心臓部カリオストロ公国に潜入しますが、その目的はなんだったんだろうと話題になっていました。確かに秘密を積極的に曝くでもなく原版を手に入れるでもなく、いまいち目的がはっきりしません。意識していないけど思い出にけじめをつけるためかもしれません。
昔の宮崎駿は作品に矛盾はあるがよくわかる作品が多かったが、近年は矛盾は少ないが話しがよくわからないという作品が多いというのは同感でした。
アニメーション技術として水の描写について指摘されていて、水をあえて描かずにいろいろ方法でその存在を感じさせる手法には感心しました。キャラクターの水カゲが歩くときに、水のシミが床に広がる描写があることには気がつきませんでした。水をうまく描写した作品でもあります。
キャラクターの動きやその描写、当時に限られて時間ですべてやった作品であることを再認識しました。

独創的なキャラクターの動きのすべてが宮崎駿のオリジナルなのではなく、古いアニメの引用しているシーンが結構あり、例えば冒頭でカジノから逃げるシーンの大跳躍は、1924年製作「漫画の国のアリス」からの引用だそうです。引用のうまさも宮崎駿の力であることを知りました。


写真は「BSアニメ夜話 『ルパン三世 カリオストロの城』」から
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