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2020年12月23日23:43

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落語覚書/第142回江戸川落語会〜大ホールで柳家小三治の会

2020年12月18日(金)18時半開演@江戸川区総合文化センター

 三遊亭歌つを「子ほめ」
 柳家三之助「浮世床」
 柳家一琴「三人無筆」
 仲入り
 柳家小三治「錦の袈裟」


今年も小三治で締めくくれる幸せ♪
いつもは小ホールのところ、座席は1つおきの間隔を空ける関係で
大ホールでの開催となったようだ。
入場の際、検温と手指の消毒実施のため、開場時間が早くなっていた。
再びコロナの感染が広がり始め、開催の中止が懸念されたが
落語会も少なくなってしまった昨今、観られる会には行っておきたい。

無事前半が終わり、冷え込むので仲入り中トイレに行って帰ってくる。
人が行き来する会場。ふと前方を見ると暗い高座に着物を着た人影が!
あれ?小三治師匠じゃないの?なんで出てきてるんでしょう?!
徐々に会場も気がつき始める。仲入り中なので席に戻っていない人も多い。
「みなさん、お元気でこんな中よく来てくれました。」会場拍手!
「拍手はいいんです、出囃子も鳴ってないんだから」慌てて戻る客。
「待ってんの退屈だから、出てきちゃった。」
追いかけ高座の照明が点く。しばらく世の中の状況を話す師匠。
「じゃあ、出囃子お願いします!」〜♫
「今のは『二上がり鞨鼓』と言います。出てきてから鳴らすの、初めてじゃないかな。」
会場は、普段と違う始まり方に立ち会えて、高揚しているように感じられる。

話題は政治と落語の話。現総理や寄席に来た政治家、談志の議員時代。
江戸弁では「遊び」は「あすび」と言った…から『錦の袈裟』。

小三治師匠で『錦の袈裟』が聴けて、なんか、ほっとする。
落語に出てくる与太郎という配役は、分かりやすく馬鹿設定。
でもこの噺では、ちょっと抜けてて純粋だから憎めなくて愛されてるのがイイ。
そして、みそっかすキャラが一夜にしてヒーロー(殿様)になっちゃう楽しさ。

世の中も自分もどこか元気無さげで、いつものように落語もあまり楽しめなくて。
いつもと違う世の中で、東京かわら版にも目を通す気にならなくて。
でも、来て良かったと思える晩になった。

ああ、今年も小三治で締めくくれる幸せ♪


下げの後、鳴り止まない拍手を両手で静まらせてから、小三治師匠が一言。
「この場を借りて、コロナ堝で一生懸命働いていただいている、
医療従事者の皆さんに拍手を送りましょう」
(…ありがとうございます…)
さらに大きな拍手の渦の中、ゆっくり緞帳が降りる。


来年はもう少し、落語が楽しめる年になりますように。



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