mixiユーザー(id:6785066)

2021年05月08日14:16

39 view

18960714 NO4676 補助貨幣濫発の弊害救治策について稟議

18960714 NO4676 補助貨幣濫発の弊害救治策について稟議
한국사데이터베이스 (history.go.kr)
010_0030_0100 駐韓日本公使館記録 10巻 参. 機密各館往復 (10) 補助貨幣濫発の弊害救治策について稟議
文書題目 (10) 補助貨幣濫発の弊害救治策について稟議
文書番号 機密第一一号
発信日 明治二十九年七月十四日 ( 1896年 07月 14日 )
発信者 在仁川 領事館事務代理 領事官補 萩原守一
受信者 特命全権公使 原敬

(10) 補助貨幣濫発の弊害救治策について稟議
機密第一一号
当国政府は去る明治二十七(*1894)年八月二十日「新式貨幣条例」を実施して以来今日に至るまで、約二・三万円の本位貨幣と約四・五十万円の補助貨幣とを発行してきた。すなわち本位貨幣は補助貨幣に対して二十分一に過ぎず、本位・補助の地位を転倒し、甚だしく条理に背く事実を生じ、したがって補助貨幣は朝鮮の内外商人によって甚だしく嫌忌され、特に発行以来まだ日を経ていないこととその製造並びに品質が拙劣であるために、内地韓人もまた一般にその受授を承諾しない。
新式貨幣の流通区域は京城・仁川及びその付近の狹小の範囲に限られ、補助貨幣は今ではこの大小範囲内に充満して流通がすこぶる渋滞し、我が商人などはその影響をこうむる事極めて大きい状況です。
ところが当国政府はただ補助貨幣の収利が多いのを見て、一向に経済の理法を顧みず、近頃は大いに典圜局務を整理して、もっぱら赤銅、白銅二種の補助貨幣を濫発し、他方には税関その他の収税庁において「条例第四条」の制限を厳行させているために流通の区域は増々縮少して弊害が増大している状況です。今の時において速やかに救治(きゅうじ *もとの良い状態に直すこと)の策を講じませんと到底救治の目当てはないものと思われます。
救治策として最も有効なものは、本位貨幣を増発し補助貨幣の使用区域を拡開し、その品質ならびに製造を純良にするなどでありますが、これらは優柔な(*決断力の鈍い)当国政府が決行でないところであり到底焦眉の急を満たす運びに至らないでしょうから、さしあたり「条例第四条末項」に基づき、当国政府の海関その他の収税庁において補助貨幣の無制限、あるいはある一定高までの収受を承諾致しますならば、大いに流通の区域を拡開致します次第で、内外商估の迷惑の大部分を削除致すことができるかと存じます。
この趣旨をもって、過日当港海関長オスボーン氏に協議いたしましたところ、同氏は「補助貨幣の濫発を認めると同時に、無制限の収受の件は、上級官庁よりその命令を受けない間は、職責上承諾致しがたい」と述べましたので、同氏よりは直ちに度支部へ稟議すること、小官よりは貴官を経て度支大臣へ協議に及ぶように稟請することを相互に約束しておきました。
これについては目下外交案件が多岐にわたり、貴官において御繁忙の折柄ではございますが、事情御洞察の上、度支大臣へ対しこの趣意を一応御協議頂きたく、万一御協議の結果円満の妥協が出来難い次第にございましたら、小官において最後の手段として補助貨幣呼称上の価格に割引を行わせるか、または全く補助貨幣の収受を拒絶するなど、我が商民より稟議致して来ております条項を是認する事に致すつもりですので、この段あわせて稟申に及びます。 敬具
明治二十九年七月十四日
在仁川 領事館事務代理 領事官補 萩原守一印
特命全権公使 原敬 殿



*文意が取れないところがある。




0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する