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2021年01月16日19:50

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time after time

娘がサッカーをやめた。
いつかこの言葉を書き、記録する日が来ることは
分かってはいたけれど、2週間経った今でも実感が湧かない。
また四月になれば新しいシーズンが始まって
岡山だ、広島だと車を飛ばして応援に行く。
そんな思いがまだ消えない

「JFA 第24回全日本U-18女子サッカー選手権大会」
2021年1月4日、2回戦 
セレッソ大阪 vs 東京ヴェルディ
https://www.jfa.jp/match/joc_womens_2020/match_page/m12.html
これが娘の最後の試合となった

娘は「いつも通り」ベンチスタート。
高校に上がってからの娘の定位置。

海外遠征のメンバーに同期でただ一人、選ばれず
助手席で泣いてる娘に「悔しいな」としか
言えなかったこと、
次々とバケモノ級の下級生に抜かれて
どんどんスタメンが遠くなった事、
ケガで一年を棒に振った事

色々な事を思い出しながらも、相手は
王者・ヴェルディ。昨年までベレーザと呼ばれていた
女子サッカー界の超強豪チーム。  
前半はなんとか0-1で凌いだけど
後半2失点目を皮切りに連続で決められ0-4

正直、この状況で出番はないだろう・・
けど、出番もなしに最後の試合を終えるのは
これもキツイ・・・

遠くにいる監督さんに念を送っていると
娘がアップしだした。監督に呼ばれた。
ジャージ脱いだ!
「来たーーーーー!!!(と心で叫ぶ父)」

後半34分、やっと娘の出番が来た。
試合終了まであと6分。(試合は前後半40分)
もう試合は負けた。それはしょうがない
それよりも1分1秒でもいいから少しでも
娘のプレーする最後の姿が見たい
審判、ロスタイム10分ぐらい取って!

・・・と言う願いも虚しく
娘もワンチャンスのシュートを外してしまい
更に相手に追加点を決められ、0-5で試合終了。

終了後は保護者同士で懐かしい話なんかをしながら
泣きっ面の子供たちを出迎え、試合後の
ミーティングに再び送り出した
(ちなみにヴェルディは後日、優勝)

はー・・終わったな〜
と思いながら喫煙所に一人でいると、
ずっと娘を応援してくれていたサポーターさんが来て
「ボクは七海のプレー、好きだったんだけどなあ」
「七海って言う選手の事は、ボクはずっと忘れませんから」
と言ってくれて、そこで涙腺崩壊

彼は、涙した私を見て、そっと去ってくれた。
けど、次々と走馬灯のように娘のこれまでの姿が
脳裏をよぎって、涙が抑えられなかった。
フォト

小学4年の半分成人式で、娘が
「将来の夢はなでしこジャパンに入って、バロンドールを取ることです」
と言ってから、一緒にその夢を追った。
それまで男子チームに入れていたので
「ほんとは女の子のスポーツやりたいのかな」
とか思ってたけど、ついにやる気出してくれたので
父はハッスルした。
娘は贔屓目抜きに運動神経が異常に良かったので
「叶えられる!」と父は真剣に思っていた

それからは強いチームを探して入らせて
自分もお父さんコーチから資格取って監督になり、
チームの練習のあとは
近所の公園で毎週のように一緒に自主練したり
フォト

娘は期待に応えてエースとして大活躍してくれた。
関西圏のタイトルは総ナメして、
全国ではベスト8まで行けた(真ん中の9番が娘)
この頃が一番楽しかったなあ

中学入学前にセレッソのセレクションに受かった時は
本当に天にも昇る気持ちで、一緒に喜んだ。
入ってから段々と現実が分かってきたけど・・

娘はプロにはなれなかったけど、
この厳しい競争の中で、壊れずに、腐らずに
学校生活と両立しながら遠い練習場まで往復して
最後まで頑張ってくれた。同期が次々と
ドロップアウトして行き、ベンチが続いても
最後まで踏ん張ってくれた。
その根性はアッパレだし、この経験はこれからの
人生の色んな場面での「底力」になると思う

もしかしたら、もっと弱いチームで無双させた方が、
楽しくサッカーが出来たかもしれない。
でもこのチームでしか経験できなかった事も
沢山あるはず

娘はサッカーを嫌いになってないか、それだけが
心配だったけど、その日の晩にLINEで
こんな事を言ってくれた
フォト

いつか娘は、またボールが蹴りたくなる。
もうガチのサッカーはしないかもしれないけど
私がそうだったように、一度やめてもまた
ボールが蹴りたくなる。

いつか同じ(ゆるーい)チームでプレーしたいな
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