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2020年08月26日16:54

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盗まれた時間は取り戻せるか? ミヒャエル・エンデの「もも」

NHK100分で名著で取り上げられたミヒャエル・エンデの「もも」を読みました。これ児童文学小説なんですが、読んでみて驚きました。主題は「便利な世の中になったのに時間がないのはなぜか?」です。

エンデの考えはこうです。
人々の時間は盗まれている。時間貯蓄銀行総裁が灰色の男達を使って時間を盗んで時間貯蓄銀行の地下金庫にしまっているのと言うのです。マルクスの富の搾取と似ています。また日本銀行の金庫にある膨大な国債みたいですね。この国債は個人金融資産1900兆円に相当します。問題はこの搾取された?預金した?金を取り戻すことは可能か?という事です。これは現代経済学の大命題です。

時間を取り戻すエンデの方法はこうです、
宇宙時計(図右)を司るマイスターホラと少女「もも」が協力して時間を止める、そうすると灰色の男達は消滅してしまう。さらに時間を逆転する、そうすると時間貯蓄銀行の金庫のハンドルが逆回転して扉は開く。冷凍保存されていた時間の花びらが解放されて人々は豊かな時間を取り戻す、と言うお話です。エンデのお話はファンタスティックではありますが時間を止めるアイディアは注目に値します。

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