mixiユーザー(id:8364432)

2020年12月31日02:06

219 view

12月映画振り返り

 今年も終わり! 冬の大作が押し寄せる!

●サイレント・トーキョー

 連続爆破テロ事件をテーマにしたサスペンス映画「クリスマス爆発しろ」を地でいくような映画で、前半の「爆弾予告に野次馬集結→本当に爆発して地獄絵図」というシーンが凄まじかった(ある種スカッともした)が、その後の流れだったり真犯人と犯行理由がちょっと…元ネタも時事ネタもわかりやすいけど、政治思想が見えるぶん人を選ぶなあって作品。


●私をくい止めて

 のん主演×綿矢りさ原作小説の映画化。おひとり様を満喫するOL、彼女の頭の中の「A」は時には雑談相手、時には相談役として彼女を支えてきたが、ある日一人の男性に恋をしてしまって…と書くと大人のラブコメって感じだが、その実は感受性の強い女性のネガティブな感情、時折爆発する鬱を描いた緊迫感あるドラマ。それでも前向きになるシーンへの転換の切り替えが自然だし、女性目線の映画とはいえ男性もある程度共感できる苦悩だし、何か大きな出来事が起きるわけじゃないけど何かが変わる、そんな不思議で上向きな映画。


●ビルとテッドの時空旅行(吹)

 90年代に海外で人気を博した音楽コメディ映画の新作。当時新人だったキアヌリーブスがその後「スピード」「マトリックス」とヒーロー路線で売れていったため、しばらくコメディ映画がNGだった…からのこれである。個人的にはジョン・ウィックがギャグ時空にうっかり足を踏み入れちゃったみたいで、それだけでもう面白い。

 話はバリバリの続編(3作目)で、初見の自分には分からない話もあったが、大まかには「若い頃売れたミュージシャンが、タイムスリップを繰り返し未来の自分たちから曲をもらいに行く」「娘達が過去にさかのぼり、有名ミュージシャンたちを集めて最強のバンドを作る」この二つの話が平行して進む。バカバカしいドタバタギャグと垣間見える中年の悲哀、迫りくる地球滅亡の危機にエモいミュージックで立ち向かうというてんこ盛りの内容に、クスっと笑えて最後は泣ける、そんなベタな名作に仕上がりましたとさ。

 あと、吹き替えが全員ドンピシャ(ロボット役にロボットネタのチョコプラ起用もGOOD)だったのも個人的にツボだった。リブート版「ジュマンジ」もだが、コメディ洋画は吹き替えが鉄板なのかも。


●ワンダー・ウーマン1984(吹)

 DCヒロイン・ワンダーウーマンが1984年を舞台に活躍する実写化2作目。1作目未見だったが初見でもグイグイ引き込まれるドラマとアクションに感動。80年代のアメリカを最新技術でロケした風景・ファッションも見所だが「もしも願いが叶うなら」を三者三葉で描いたドラマも王道で見事。終盤の息切れ感とオチだけちょっと合わなかったが、約2時間半の長尺でも耐えられる超大作である。

 なお後で一作目も観たところ、ちょっとテンポがゆっくりした部分もあったが、2作目に繋がるあれこれが分かった。逆に言えば1作目を見て「ちょっと肩透かしだな」と思った人は2作目も観てほしいところ。


●えんとつ町のプペル

「大人も泣ける絵本」という、もっとも警戒すべきフレーズを引っ提げてきたCGアニメ映画。原作はお笑い芸人・キングコング西野による絵本と、製作は「ムタフカズ」「海獣の子供」と尖った映像で独自の路線を歩み続けるスタジオ4℃。また面白い組み合わせできたなあという印象。

 話、もとい設定がかなり面白く。絵本とあって子供向けにマイルドに仕上げてはいるが、綿密に描き込まれた美術やキャラクターはガチだし、スチームパンクに一ひねり加えて、更には陰謀と監視社会を盛り込んだドラマはめっちゃハード。なんなら絵本でなくて深夜アニメ1クールいけるんじゃないかってぐらいには背景が分厚く、そしてキャラの台詞も心理描写も見事。総じて完成度は高い。

 が「大人も泣ける」という触れ込みでどうしても捻くれてしまうが、感動は感動でもワンピースの良い話系短編的なドラマなので、そこが合う人ならば文句なしの傑作かと。


【まとめ】

 FGO&ボヘミアンラプソディー的な痛快作のビルとテッド。多分銀盤リリースで三作まとめセット(海外ではとうに発売済み)が出ると思うので、それを買って一気見したいところであった。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する