「氷川きよし特別公演」（新歌舞伎座）

明治座に続いての劇場公演。このタイミングでどんどん感染拡大していく中で、どうなることかとやっぱり気がかりばかりの公演中の毎日でしたが、無事に千穐楽まで完走できて本当に良かったと思います。
そんな中で4公演見ることができて、きよシート2公演（一緒に見るきよ友さんと分担してとったらまったく同じ席が来た！！）、あとは3階席と2階席。いろんなところから見ることができて楽しかったです。3階席でもわりと上の方に目が行く構造なのか？こっちの方見てくれてるような勘違いしながらで楽しかったし、2階席もわりとセンターだったので、いきなり指差しとんできてびっくりしたり(笑)ひとりで勝手に楽しくなっちゃってました。


第一部「限界突破の七変化　恋之介旅日記」

お芝居は明治座と同じ演目。脚本にも色々手を入れて全体の印象としてはシンプルにわかりやすく変えているような印象。遊びの要素も色々交えつつ、後半に行くにつれてエスカレートしがちのアドリブ合戦もほとほどの感じでこのくらいがちょうど良いかもしれません。長袴の衣装で「にんにく食べたかったのにー！！」と思い出したように袴に八つ当たりしてばっさばっさと埃を立ててだだをこねてるのとか可愛かった(笑)。
七変化の目玉はやっぱり偽綾姫様ですが、前よりも色々表情豊かになっていて面白かった。「おじさま、お願い」と猫をかぶっておいてからのドヤ顔がツボ(笑)。そもそも化粧が男のまんまだから、姫になりきれてない前提で、きれいなんだけどやっぱり男、っていうのが楽しいんですよね。登場してからの客席に笑顔を振りまくのが大サービスで、22日夜なんて、ウインクの流れ弾が飛んできて、椅子から転げ落ちるかと思いました(笑)。某朝ドラのウインク王子(笑)に、いやーそんなウインクだけで倒れないよーとか思ってたけど、いや本気で倒れるな、これ、って思いました。いや、ほんと良いもの見せていただきました。


第二部「氷川きよしコンサート2020 in 新歌舞伎座」

コンサートのセトリは明治座をベースにして、大阪が舞台の曲を入れたってところ。短い時間ながらも氷川きよしの歌の世界をぎゅっと凝縮していて楽しくてあっという間。
オープニングから、恋さんからそのまま抜け出してきたような鮮やかな紫の着流し。次はその着物に黒の袴を着けて、でも草履が白から黒に代わってたりしてこだわりを感じました。
「母」の衣装は赤バージョン。ジャケットの仕立てが腰の位置を高く見せるようなつくりだし、ちょっと踵のある靴だから、ものすっごい足長に見せる効果のある衣装で、めっちゃスタイルが良いんですよねえ。そんなんで「大阪とんぼ」ではいきなりゼンマイ仕掛けみたいな面白い動きになったりするから面白い。
ロックパートは紅白の衣装、これで見納めかなあ。と思うとなんだかとてもいとおしい。「限サバ」って昨年なんかはメイクの印象からか結構きつめな迫力で押してくる感じだったのが、ノリノリなのはそのままでなんだかとても楽しそうな表情で歌ってるな、っていうのがなんだか印象的。ほんと、こういう曲が楽しくて仕方ないんだろうなあ。
私が見に行った回は、折り返しのちょっと前でお疲れが出始めている頃だなあと思ってたけど、自分でも疲れたって言ってて、それでも、リハとかでお客様がいない前で歌っていると全然テンション上がらないのに、お客様がいて拍手をたくさんいただくとすごく力が湧いてくる、というようなことを言ってくれて、もっとたくさん拍手してあげたくなりました。それから、先日明治座に「恋、燃ゆる。」を観劇に行ったきーさんは、客席側の想いにも寄り添うようなことを言ってくれて「こんな状況でも来てくださって、日常のこととか忘れて楽しみたいって来てくださるんでしょう」って、そんな風に言ってくれるのがなんだかとても嬉しくなったりもして。きーさんのお話を聞いていると、色々思うところもあるんだろうし、きっといろんなこと言われたりもするんだろうなあ、とは思うけれど、自分の表現したい音楽を表現する、ってことを近頃すごくこだわりながらも、やっぱり根底には、誰かに喜んでもらいたい、っていうのが最初の頃からあるわけで、そこは変わってないんだな、って思えたのがなんだかとても嬉しいし、そういう彼のことが昔から好きだったし、やっぱり好きだなあ、なんてしみじみ思ってしまったのでした。


♪箱根八里の半次郎
♪大井追っかけ音次郎
♪近江の鯉太郎
♪越後の雪次郎
♪番場の忠太郎

♪最上の船頭
♪あの娘と野菊と渡し舟
♪白雲の城

♪母
♪大阪とんぼ
♪面影の都

♪Never give up
♪限界突破×サバイバー
♪碧し

♪きよしのズンドコ節
♪大丈夫