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2020年11月06日17:09

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とろとろ日記310「大切なもの」

■マイナカード、スマホ搭載へ=22年度中、普及促進―武田総務相
(時事通信社 - 11月06日 13:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6296298

時代「テクノロジーやイノベーションによってあなたの生活をより便利に快適にいたします」
ジャズ喫茶店主菅原正二「便利さばかりを追求するともっと大事ななにかを失ってしまうよね。それは感動っていうかけがえのない大きなものだよ」
政府「スマホにマイナンバーカードの機能を搭載することにより国民の皆様にもっと暮らしやすい未来を提供します」
国民「その前にこのプロジェクトに浪費した何千億の無駄金に対する謝罪をしろよ!もうひとつ、新しい制度設計や細かな政策変更を得意げに発表する前にいったいどこを向いて政治をやってるのか、そこをはっきりしてからにしろ!わかったな!!」

岩手一関市のジャズ喫茶「ベイシー」は時々話題になるので名前とおおよその履歴は知っていた。今年「ベイシー」に関する映画が公開されることになって「ベイシー」の店主である菅原正二氏の日常や生き様を追ったドキュメンタリー番組が作られた。録画してあったその番組を昨日見た。一番印象的だったのは冒頭のコントに使わせてもらった「便利さと引き換えに失っていくもの」という発言だった。

素封家の出だというアドバンテージはあったようだけれど若い頃には病気による停滞や挫折を味わってきた人生の経験とずっと小さい頃から親しみこだわってきた音楽というものに対する敬愛とがとかく偏屈になりがちな趣味人の骨格をすこし和らげているような気がした。もちろん厳しく偏屈な一面も垣間見られたが、洒脱で人付き合いの良さも感じられた。

「まず人に酔わないと酒に酔う気がしない」というのも名言だと思った。まず酔わせてくれるような人に出会えるというのが凄い。早稲田に通ってた時代にはビッグバンドのバンマスとしてバンマスをまとめ自費でアメリカ公演旅行を成功させたというマネージメント力や行動力がレコードと万年筆を抱えるジャズ喫茶店主のイメージをかなり反転させている気がする。

郷土の先輩、野村胡堂に対する尊敬の態度も立派だった。銭形平次の脚本で知られる野村胡堂は音楽評論家として野村「あらえびす」と名乗っていたらしい。「彼がずっと先に私が言いたいことを全部きちんと書いているんだよ。参ったね」と笑っているのがおかしかった。「あらえびす」はSPレコードを2万枚ほど所有していて機会があればコレクションをいろいろな人に聴かせていたらしいが菅原氏は6万枚のコレクションだそうだ。コレクションの重量は25トンだとのこと。「レコード針に費やしたお金は家二軒分相当」になるらしい。「60年間にわたって自分はレコードやオーディオセットの商品テストをやってきたわけだ。壊れれてないところを見るとどれも十分使用に耐えうる性能はあるってことだな」と笑っていた。なかなか真似はできないが学ぶところも多かった。

ステアしてジンと秋思の一杯を    一象
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