mixiユーザー(id:57559642)

2020年10月11日19:42

64 view

妄想小説 暁烏 86

ワイングラス小説 暁烏 86ワイングラス
 夕食の準備があると言うロイを降ろし、俺は油津へ行った。赤レンガ館のコスプレイベントを撮るために何度か訪ねている。都城から2時間ほどのドライブになるので、頻繁には来れないが、好きな街である。
 観光客用の無料駐車場へ車を停め商店街へ向かう。街を活性化させようと言う市民運動が盛んで、高校生のアイデアでアンブレラフェアが開かれると新聞に載っていた。商店街のアーケードにカラフルなビニール傘を吊るすと言う。確か今日が初日のはずだ。
 商店街は思った以上に人が多かった。買い物と言うより、吊り下げられた傘の見物客がほとんどのようだ。空に花が咲いたような印象を画像に収めようと見物客をシルエットに構図してシャッターを切る。それだけでは平凡なので、光の強く当たっている場所を探しながら移動する。思い切って露光を切りつめ、色と形で見せる構図。センスが決めてなので、背景のボケ具合を見ながらイメージに近づけようと角度や露出の微調整をする。
 夢中で撮影していると、後ろから俺の肩を軽くたたく者がいた。振り返って驚いた。別れた女房が笑みを浮かべて立っている。
「あれ?どうしたの?観光?」
「去年定年退職・・義信から見放されたし、いろいろあったから実家へ帰るわけにも行かないし、今飫肥に住んでいるのよ」
 別れてから何年経ったのだろう。意外と気さくに話せるのが不思議だった。
「飫肥に住んでるって・・都城の家はどうしたの?」
「売ったわよ。都城に住まねばならない理由はないもの。北海道に住もうかとも思ったんだけど、寒いこと考えるとね」
 女房は北海道や東北が好きだった。一緒に暮している時も、2〜3日休めるとすぐに旅行に行く。自分が定年した時、俺の店を北海道に移転させようと、言ったこともあった。接客業の悲しさ、俺は旅行など出来ず、北海道など日本の北の島、日本本来の現住民、アイヌが追い詰められて最後に定住した最果ての地という程度の知識しかない。
「ねぇ、義信はどうしてる?」
「正直俺も知らないよ。店をしている頃は真理さんとメールのやり取りをしていたから、真理さんからだいたいの様子は聞いていたのだけどね」
 こんな両親がいるだろうか?夫婦して息子に嫌われ、離婚した今も二人して息子の情報を持たない。(続く)

コーヒークウネル日記コーヒー
 今日も体調が悪く、情緒不安定で、テレビを見たり途中で切ったりしていましたが昼過ぎに宮カメの店長から電話が入りました。
「宮カメの写真コンテスト、入賞したので、データーを提出して欲しい」との事。単純な男です。それで元気が出ました(笑)まだ正式な発表はなく、金・銀・胴のどちらに入るかはさらに審査するそうです。2L提出だったので、w4に伸ばして最終審査との事。
 元気が出たついでに、長田峡までドライブ。ブログアップ用の撮影に行ったのですが、途中で雨が降り出し、体調が悪いのはこの雨のせいかと納得でした(笑)ちょっとだけしか撮っていないので、画像の取り込みはせず、さぼろうと思っていた小説を何とか書きました。で、写真は何日か前に撮った青空の写真(笑)

1 8

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する