巡礼の約束
チベット人のロルジェは、夜明け前に隣で寝ている妻ウォマが泣いているのに気づいて目を覚ました。ウォマに言われるがままに火を起こすと供養を始めるウォマ。そして、ラサに巡礼の旅に行くと決心を告げた。しかも五体倒地で行くと言うウォマは、同居する義父の世話を夫に頼み、付添人二人を伴って旅立った。体調の優れない妻を心配してロルジェは後から追いかける。息子のノルウも連れて・・・・。しかし、ラサに到着する前に体調を崩して倒れてしまうウォマ。何故ラサに行こうとしたのか、あの日見た夢、ノルウに託すと言うリュックの中身をロルジェに打ち明けるのだが・・・。
チベット高原の秘境、ギャロン地方の雄大な風景、ひたすらに祈りながら五体倒地でラサに向かうウォマ。彼女がラサを目指す理由が明らかになった時、自分の死期が迫って来て、今までロルジェに言えなかった思いが大きくなって押さえられなくなったんだと思いました。ウォマの連れ子らしく、ロルジェにとっては血のつながらない息子のノルウ。母と離れて祖父母と暮らしていたノルウが抱えていた寂しさ、ロルジェに対する不満と怒り。また、ロルジェはロルジェで、ウォマの思いを聞いて、ウォマの元夫に対する嫉妬心も抑えがたくなって。それでも亡くなった人のために祈り、供養するロルジェたち。人間の業を感じました。道中で助けてくれる人々や、途中から旅の道連れとなる母を亡くした仔ロバの可愛らしさにはホッコリしました。そしてエンドロールでかかる歌
物語の真髄を突いていて、素晴らしかったです
良かった
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