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2020年04月11日23:30

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映画 1%

あらすじ
 過去に何度もダイエットに成功したが、今回は年齢のせいかなかなか思い通りの結果が出ない中年男性が、過去の自分の理想体型に似ている青年に嫉妬し、さらに過食に陥っていくようになる。周囲は過食症の男性に対して「繊細」と評価し、周囲はその中年男性に声をかけても過食に対しての注意ができない状態が続いていた。その間にも彼は間食を止められず、次第に引きこもりのような躁鬱病のような症状が現れ始めた。周囲は何度も彼の自宅へ出向いたが、「休暇」とされ、彼は仕事を失っていった。次第に世の中が引きこもりを強制要請するようになっていった。それがコロナウイルスのせいだった。彼は自分が引きこもっている原因が精神疾患によるものだとは知らなかった。彼は国家の再建方法を自宅内で模索し続けていたからだった。周囲はそれすら知らず、ただただ彼の噂話ばかりをしていた。
 そんな時に、その男性の理想体型の青年が映画俳優として成功し、プライベートも成功していることを知った中年男性は嫉妬するのではなく、彼を自分の作品に起用することで、交流を持とうと試みた。しかし彼の体はいつの間には自分の部屋の扉すら狭く感じるようになっていった。自分の体型が日に日に劣化し、周囲の物との間隔が分からなくなっていき、周囲との交流方法すらも忘れていった中年男性は、自分のことを惨めだと自分自身を責めるようになっていった。

 ある日、事件は起きた。
彼は自分の自宅を訪れた保健所の職員に向けて、「しつこい」と罵声を上げて、自分の自宅内から外に向けてガラス製のグラスを投げつけてしまったのだった。
これを機に彼は精神病院に入院することになってしまったのだった。

周囲は噂話を止めていなかったため、今度は悪い噂話が流れるようになってしまったのだった。近所付き合いに失敗してしまった彼は精神病院の中で「引っ越し」を検討するのだが、貯金は底を尽きようとしており引っ越すことすらできない状態だった。また彼の家族も親族も彼の身元引受人になろうとせず、彼は精神病院の中で「難民」になってしまったのだった。

しかし良いこともあった。
病院の中で少しずつ痩せ始めたのだ。
しかし隔離病棟の中で体重が戻り始めることは「良いこと」のようで「悪いこと」でもあった。心ない言葉が彼を苦しめていったのだった。

ある日、自分に似た境遇の国民がSNSの中で新しい映画ができそうな内容があるという噂を聞いて、キャスト探しを始めようとしていた。「難民」になってしまった彼はそのキャストに抜擢されてもおかしくない状態でもあったのだった。しかし映画の主人公になるということは記憶力や行動力も必要だった。

なんの情報もなく、オーディションを受けるチャンスすらない中年男性は、隔離病棟の中でただひたすら食べて寝て過ごしていた。

なんの接点もない彼らが映画を作ることに成功する確率はわずか1%
映画が売れる確率はもっと低い

それでも株の売買のように、SNSの内容は先行公開され、映画がヒットしてもおかしくはない、空前絶後の状態だった。
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