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2020年02月23日14:40

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アビガンってなんやねん についてd( ̄  ̄)

まずは お経みたいなおべんきょおから始めますm(__)m

ウイルスちゅーのは DVDの円盤みたいなモンで
自分で増殖する力がありません

と言うわけで 細胞(細胞は 細胞分裂でも見られるように 自己増殖機能を持っています)
に無理矢理侵入して 細胞の自己増殖機能を利用して 自分のコピーをわらわらと作ります

(ここからがおべんきょおですm(__)m)

この薬は 元を正すとインフルエンザ治療薬なので
ここではインフルエンザウイルスの話から始めます

インフルエンザウイルスは、ヒトの上気道粘膜上皮細胞にある「シアル酸レセプター」と呼ばれるところに結合(“吸着”と呼びます)して そこからヒト細胞内に取り込まれます



ヒト細胞内に取り込まれたウイルスは 今度はウイルスを包んでいたヒト細胞の膜とウイルスの殻の部分を融合させ(“膜融合”と呼びます) ウィルスの殻が破れることで(“脱殻”と呼びます)ウイルスのRNAがヒト細胞内に放出されます


通常 ヒトのDNAは「転写」によってmRNAが作成され mRNAの情報を「翻訳」することでタンパク質が合成されます

※転写:DNAまたはRNAからmRNAを合成すること
※翻訳:mRNAからタンパク質を合成すること


インフルエンザウイルスのRNAは非常に単純な構造のため そのままでは翻訳が開始できません

少し難しく言うと RNAの頭の部分に「キャップ構造(5'キャップ)」と呼ばれるものが存在しない限り 翻訳は開始されません

もちろん ヒトのmRNAにはキャップ構造があります


従って、インフルエンザウイルスは自身のRNAからキャップ構造を持つmRNAを作成する必要があります。



そこで インフルエンザウイルスはヒトのmRNAのキャップ構造を認識して 「キャップ依存性エンドヌクレアーゼ」と呼ばれる自身のタンパク質によって切断して自分のRNAに結合させます

エンドヌクレアーゼによってヒトのmRNAからキャップ構造を奪い取るイメージです

このキャップ構造を起点(プライマー)として転写が開始され インフルエンザウイルスが元から持っている「RNA依存性RNAポリメラーゼ」によって伸長反応が促されます


その後 mRNAは翻訳が開始され ウイルスのタンパク質が合成されます


一方 RNAの複製反応は 不明確なことが多いとされていますが インフルエンザウイルスが元から持っている「RNA依存性RNAポリメラーゼ」によって 自身のRNAの複製が行われると考えられています

このようにして出来上がったウイルスタンパク質とウイルスのRNAが合わさって、インフルエンザウイルスが完成します

このプロセスを繰り返すことで、ヒトの細胞内ではインフルエンザウイルスが増殖し続けます

ヒト細胞内で増殖したインフルエンザウイルスは 最後にヒト細胞から離れ また他の細胞に感染していきます

遊離する直前には ヒト細胞の表面に盛り上がって突起(“出芽”と呼びます)となっており シアル酸レセプターに繋がれている状態です


このままでは細胞から遊離できませんので インフルエンザウイルスは「ノイラミニダーゼ」と呼ばれるタンパク質によって シアル酸レセプターを切り離します


これにより ヒト細胞からインフルエンザウイルスが遊離され また他の細胞に感染していきます



以上がインフルエンザウイルスの感染・増殖メカニズムです


アビガンは上記
「mRNAの合成とRNAの複製」に関与している
「RNA依存性RNAポリメラーゼ」を選択的に阻害する薬剤です

mRNAの伸長反応とRNAの複製を共に阻害できるため
ウイルスの増殖を抑制することが可能です


このコロナウイルスも インフルエンザウイルスと同じRNAウイルスなので
当然RNA依存性RNAポリメラーゼを選択的に阻害できるため
このアビガンが期待されているわけです



何を言っているのかと言いますと
この薬は「ウイルスを駆逐する」効果は無く
「ウイルスの増殖を邪魔する」薬なわけです





■新型肺炎に新型インフル薬「アビガン」臨床投与を始める
(朝日新聞デジタル - 02月22日 23:22)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5983610
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