■手塚治虫AIついに筆を執る 2030年の東京が舞台の新作『ぱいどん』が講談社『モーニング』に掲載決定
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=5965407
■「AI手塚治虫」は40年以上前に藤子・F・不二雄が『ドラえもん』の作中で予言していたという話
https://togetter.com/li/1466439
> 手塚るみ子 @musicrobita
> イメージとしてはAIとコラボレーションしたってこと。果たして人工知能に手塚マンガを描かせたらどんなん出す？って試みは遺族としても興味深い。ただAIは手塚世代じゃないしファンでもない。オマージュとかリスペクトとかないから。そこがテヅコミやキチムシとは大きく違うところ。
以前発刊されていた『手塚治虫マガジン』で、手塚プロによる『鉄腕アトム』の新作が描かれたら、非難囂々、あっという間に連載中止に追い込まれたということがあって――手塚没後のリスペクト漫画は結構多くて、中には高い評価を得ているものはある。それらは必ずしも手塚治虫の絵柄や作風を模倣しているわけではない。あくまで「原案」として、新作の描き手が独自の解釈で手塚漫画を再構成する――そういう試みだったわけだ。『ヤング・ブラック・ジャック』とか『どろろと百鬼丸伝』とか、テヅコミの一連の作品群もそうだ。新作『鉄腕アトム』への拒絶感が大きかったのは、それが「物真似」にすぎなかったからに他ならない。
手�爐襪濟劼気鵑離灰瓮鵐箸�、ＡＩ手塚治虫を一応は許容しているように見えて、「オマージュとかリスペクトとかない」と断じているのは興味深い。手塚ファンなら、とっくに気づいていることなんだよ。手�爐痢嵜刑遏廚覆鵑討△蠧世覆い辰討海箸法�手�爛侫．鵑覆蕁∨榲�に読みたいと願っているのは、未完に終わった作品の数々――たとえば『バンパイヤ』や『どついたれ』であるし、新作・続編が予告されていた『ブラック・ジャック』『ブッキラによろしく』『こじき姫ルンベネラ』『火の鳥』、もちろん絶筆となった『ネオ・ファウスト』『ルードウィヒ・Ｂ』『グリンゴ』の三作の続きが読みたいに決まっているのである(『グリンゴ』は、実は田中圭一によるパロディではない正統な続編短編が存在している)。
でも、それら未完作品の続編を描くという試みは、これまで殆どなされてこなかった。テヅコミなどの新作群は、あくまで、手�猝＿茲痢崑�え直し」で、続編ではない。それは、手�猝＿茲呂泙気靴�手塚治虫による唯一無二のものであって、誰にも模倣のしようがない――そういう認識を全ての手�爛侫．鵑�共有していたからだろう。
だからこそ、誰が企画したのかは知らないが、ＡＩ手塚治虫をしても、『火の鳥』の続編を描かせようとまでのことはしなかったのだろうと思う。絵柄は真似できても、世界観や思想まで、ＡＩが再現できるはずがない。今回も、ＡＩが全て作画するかのように勘違いしている人がいるが、あくまでデータを分析して提供しただけのことで、作画は「人間」の手で行っているとのことである。名前を明かしてないけれど、本当に田中圭一じゃないのか(笑)。少なくとも、藤子・Ｆ・不二雄が空想したような、「手塚治虫の完全再現」などは、ＡＩがどんなに進化したとしても、永遠に不可能、と判断するのが妥当だろう。
そう考えると、ＡＩ手塚治虫の存在は、ＡＩが「人間」を補完するツールとしてどの程度有効なのか、それを判断するためには面白い試みだとは言えるだろう。でも「手塚治虫復活」なんて有り得ない惹句で、世間の耳目を集めようなんていじましいことはやってほしくないと思うのである。
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