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2020年01月16日21:20

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【時評】哀愁では復興しない

阪神淡路大震災から25年
記事には「街のにぎわいは十分に取り戻せていない」とある。
だが今の時代、にぎわっているのは外国人観光客が集まってる街だけ。
新規に作った歴史のない街に、外国人観光客を集めるのは難しい。

新開地（兵庫区）に寄席を作っても、世界中から客を呼べるような娯楽施設ではない。
寄席があっても、周辺の店に魅力がなければ、阪神地区の客を集めるのも難しい。
長田区も兵庫区も、日本中、世界中にアピールできるなにかを作りださないと、人は集まらないし、物も売れない。

地元の人の話を聞いていると、「昔のにぎわい」が戻れば店が儲かると思っている。だが、そうだろうか？
昔と同じ物を昔と同じように売っていても、商売繁盛はムリだと思う。
街へ来た人に、「また来よう」「また買おう」「また食べよう」と思ってもらえる何かを創りださないと、街のにぎわいは戻らない。

もちろん神戸市にも責任がある。
バブル以前と同じで、建物を造ることしか考えていない。
鉄人28号を作っても、それを活用して、全国からお客を集める企画がない。
アニメショップ街を作っても、通販で買えるような物しか売っていない。
それでは長田のアニメ街へ来る楽しみがない。
自然発生的にできたセンター街のヲタクビルと客を奪いあうだけ。地元のアニメファンが分散するだけ。
相乗効果も産まず、人工的に作られた長田のアニメ街がつぶれただけで終わった。税金のムダづかいである。

地元商店主が「昔のにぎわい」という幻影を求めているかぎり、長田も新開地も衰退をつづけるだけだ。
哀愁をふりきって、世界中からお客を集めるという意欲を持つこと。
その強い意志だけが街を復活させる。

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