【四】仮面ライダー ゼロワン 第１３話

『ここまで？バカ言うなよッ！！オレは伸びしろだけはちょっとしたもんだぜッ！！お前がオレをラーニングして上回るなら、またそれを超えて見せるッ！！』

これぞヒロイズム！！こういう台詞を真っ直ぐな目で臆する事無く叫ばれたら、鳥肌立っちゃう！！そして、痺れるぅ憧れるぅ！！










『パワー不足の原因が判明しました。或人社長の潜在能力高さにプログライズキーがついていけなかったのです。』



『社長の、ここまでの戦闘経験による成長が著しく、ゼアの予想数値を超えていた。原因は、戦闘データ量不足です。この４本のキーの戦闘記録を追加すれば完成します。』



『再計算中・・・・・それだけではデータ量がたりません。』

『解決方法があります。』



『私のセントラルメモリからゼロワンの戦闘データを摘出。』



『移植してデータ量を拡大して下さい。』



『【警告】イズのゼロワンデータはメインシステムと直結しています。摘出はイズの活動停止、破棄を意味しますが宜しいですか？』



『短時間で大量のデータ量を追加する方法は、他にありません。私は社長秘書です。或人社長のお役に立てなくては、存在価値がない。』


やっぱり死ぬ気だったか・・・・
スゲェ〜な、イズ自らの命と引換えに、シャイニングホッパーキーを完成させて、或人の役に立とうと・・・・いや、或人を守ろうとするなんて直向きに尽くす彼女は、最早秘書なんてレベルじゃないよ命を賭して誰かを助けたい、守りたいと思う感情を一般世間では何と呼ぶか・・・・？






愛だろ、愛！！






恋するヒューマギアこれでもう１本、スピンオフが作れちゃうくらいの勢い恋するなんてレベルじゃねぇわイズは或人を愛していますで間違いない。世の中に数多いるカップルのうち、自らの命を掛けて相手を守れる人間がどれくらいいるかねぇ？いるかねぇ？
でもね、冷めた見方をすれば、イズは秘書型ヒューマギア。或人に秘書として尽くして、役に立つのが彼女のアイデンティティであり、存在意義。電源が入っている時は常に或人を見て、或人の事だけを考える。私生活はなく、家族や友達と言ったしがらみもない。或人の為に秘書として出来る事、役立つにはどうしたらいいだろう？と常に考えている彼女ならば、自ら捧げて役に立とうとするのは当然の帰結とも言える。夢はないけどねでも、その姿が人間から見ると、愛しているように見える愛とは、何なのか・・・・。
しかし、イズのこの感じ、『安堂ロイド』のＳＲＸ−Ｌｕｃｋｙ７(サプリ)とダブる更に安堂ロイド関連でい言うと、役に立てないと存在価値が無いって台詞、壊れた時計を修理するロイドが言った言葉を思い出す・・・・

『人や生物は、生きているだけでいい。誰かの役に立つ必要がない。だが、物は違う。誰かの役に立たなければ、捨てられてしまう。存在する事すら許されない。』

やっぱりゼロワン制作陣の中にファンがいて、この言葉に呼応するというか、ロイドの台詞が消極的な意味だとしたら、イズの台詞は積極的な意味で発信させてるとしか思えないッ！！



『それに私が倒れても、ワズがいます。さぁ、摘出を。』



『了解しました。』

『シャイニングホッパーキーが完成したら、ドローンで或人社長のとこへ届けて下さい。』



『私にはもう、届けられませんから。』


































『ワズ！！』



『セントラルメモリーデータの摘出を開始します。』



『そんな・・・・なぜ？』



『ゼロワンの戦闘データは、私の中にも入っています。』



『でも、これは私の仕事です。』



『イズ、あなたは勘違いをしている。』



『あなた以外に、或人君を本気にさせられる秘書は存在しないのです。』



『或人君には、あなたが必要だ。人生の先輩として、この場は私がッ！！』



『是之助社長から、そう託されていますからッ！！』






















『ワズ！！』



『ヒューマギアにも走馬灯が見えるんですかね？』



『今、是之助社長が見えた気がしました。』



『私にも見えました。さようなら、ステキな・・・・私のお兄さま。』



『それもっと、早く言って欲しかった。』





　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ガシャン／



全俺が泣いたッ！！
こんな悲しい兄妹のお別れなんてマイミクさんが感想で言っていたんだけれども、ワズはシンギュラっているから人間同様に死にたくないって生存本能があったに違いないって。当然、死に対する恐怖もあったはずでも彼は、迷わず自らの命を差し出した。愛する妹を助ける為に。恩人との約束と義理を果たす為にワズは漢だ。真の漢だッ！！
イズの兄とは言え、ゲストはゲスト。レギュラーではいない以上、退場しなければならない。同じ死ぬにしても、お決まりのゼツメライズでマギア化→撃破の犬死ではあまりにもあんまりじゃん？でも、それが妹を助け、或人を助け、しっかりと意味のある死であるならば、悲しい事だけれども文句などあろう筈がない完璧
因みに、ワズの中の人のキャラの構築も実に素晴らしかった別のドラマで、売れない中年ロッカーを演じていたんだけれども、すぐに気付けなかったもんね完璧なバイプレイヤーイズのステキなお兄さま・ワズ、ライダー史に残る名キャラクターとなりました。