�Ｈ�張・遠江國の飢饉・水害
○『是年 十二月二十四日、尾張・遠江國の飢饉・水害にあたり、賑貸を加え給ふ。』
＜尾張国の民あわせて二千二百四十二戸の収穫が損なわれ飢饉となった。遠江国の五郡が水害を被った。両国に三年を限度として民に無利息の貸し出しを行わせた。＞
＜続日本記 宇治谷孟 上 ｐ．２７７＞
賑貸を加える。「救援金」を国庫より支出することである。この年上記２地区で飢饉・水害の発生したことが見てとれる。それは時の政府として朝廷が救援活動を必要とするものでもあったのだろう。
「十二月二十四日」は賑貸を加えることを審議した後に決定した日であって、それは飢饉・水害により庶民が困窮を極めた日時より遅れている。およそ水害は梅雨と台風であろうし、炎天が夏に起これば収穫は見込めず「飢饉」は必定となる。昨年の秋は実り豊であったとしても「来年の収穫」までの穀倉はなかったのだろう。よって賑貸を加えることにした。
加筆要
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