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2019年07月31日12:23

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よ〜く考えて

車椅子議員の介護費負担について、世論からはものすごい批判されてるし、僕も最初に聞いた時は「ん?」と思ったけど、色々考えていくと負担して当然じゃないかと思ったのでその過程を書いておきますね。

1、国民負担?
もともと払ってないお金を払うのなら国民負担だけど、既に負担しているお金で、出どころも同じ税金。つまり支出の名目が違うだけ。ちょっと例えは悪いかもしれないけど、大学生になって一人暮らしするから「生活費」から「仕送り」に名目が変わったような感じだと思う。別に国民負担が増えたわけじゃない。

2、経済活動?
国会議員の仕事って経済活動なのか。タテマエは「公僕」で「国民に奉仕せよ」だよね。給料を貰えば全て経済活動なのか。その給料で豪遊すれば経済活動だけど、国会議員の給料なんて政治活動に消えていく筈だよね。それは奉仕活動なんじゃないの?
現実的にも、日本には一般人が国会議員に献金する文化がないから、給料だけでは足りないって話もよく聞くからね。
せっかく議員になったのに、登庁するだけでお金使い切っちゃってまともに活動できませんでは何しに来てるんだって話にもなる。
それこそ健常者の国会議員との差別かもしれない。

3、実際いくらなの?
これは2とも関連するんだけど、いくらぐらいの負担になるんだろう。具体的な金額は頑張って調べたけど出てこなかったんだよね。でも1割負担が全額負担になるってことは、負担が10倍になるってこと。月額1万円が10万円だったらこんな話にはならないと思うんだよね。じゃあ仮に月額10万が100万になったら、それでも自費で払えっていうの?
まあ100万はかかりすぎかもしれないけど、最低一人がほぼ一日付きっ切りで介護して50万以下ってこともないと思う。それに対して国会議員の月給は130万。
ただ生きていくっていうだけのベースのコストが全然違うのに、同じ土俵で議論していいのかな。

4、本当はどうあるべきか
そもそも障碍者の国会議員はいないという前提で作られた国会議事堂とその関連施設が時代に合ってない。また介護保険制度が障碍者は社会参加しないという前提で制度設計されてるってのが優等生的な回答。
そういう前提に立つなら、国会議事堂を工事して、また保険制度も変更するべきだろう。そこの議論も始めると言っているし、これはたぶん通ると思う。ひとつは既に払っているもので新たに予算を食うものではないからね。むしろ、何故今まで就業したら打ち切りって制度にしていたのか意味が分からない。収入に応じて自己負担額を上げるなら分かるけどね。

5、何故反発するのか
僕も最初に聞いたときは「ん?」と思ったけど、それは何故だろう。
ひとつには、れいわの2人は自分達が選んだって気がしないからだろうね。当選して初めてそんな候補者がいたことを知った人も多いだろうし、比例当選みたいなもので、直接投票されて選ばれたわけじゃない。
あとはホーキング博士や車椅子大臣の八代英太氏の様に元々の実績があるわけでもない。ちゃんと国会議員としての仕事が出来るかどうかも分からないのに、先払いで費用をかけることについては、その投資は回収できるのかって考えもあると思う。
ホーキング博士が学会に出席するのに、会場がバリアフリーじゃないとか、介護者が雇えないから学会参加できないってなったら世論はどうなってたかって話。
今回はいきなり当選したものだから、実績はあるのかもしれないけど世間に知られてないんだよね。
でもただの人ってわけでもない、と思うけどね。候補者になるぐらいなんだから。まあその点は調べてもよく分からないんだけどね。

もうひとつ。障碍者っていうだけで政治家として能力不足に違いないって考える人もいるかもしれない。そもそも障碍者は外出しづらいから社会参加の経験が少ない。交渉や意見の集約といった障害とは関係ないコミュニケーション能力に関しても、経験が少なそうだから能力が足りないような気がするって考え。これもこれから見極めるしかないよね。今時点ではなんともいえない。

あとは、彼らが頑張って障碍者関連予算が増額されると、結果的にその分どこかが削られるから余計なことするなって思う人もいるかもしれない。ちょっと調べた範囲では、日本の国家予算100兆円に対して、障碍者福祉の予算は2兆円。ただし障碍者の人口比率は7.4%だからね。もちろん障害者福祉以外の予算の中にも障碍者が関連するものはいっぱいあるし、障害の程度もいろいろだから、単純に予算の7%を障害者福祉にってわけにはいかないけどね。

もういっそのこと、ゾゾの社長のポケットマネーで介護者雇えばいいのにね。もうちょっと払う払わないで揉めたら、売名したい人にとってはいい投資先になってたかもしれない。ういんういんで一番いい解決方法だったかも。

6、そもそもなぜ障碍者を社会が受け入れなければならないか
僕が「よ〜く考えて」と思ったのは、生産性や効率重視の社会からドロップアウトして会社を辞めてるからかもしれない。会社組織は「期日までに数字で成果を示せなきゃ要らない子」だからね。その理屈に染まっている人から見たら、反発しかないかもしれない。
正直、れいわという政党にも山本太郎氏にも興味も共感もないけど、僕の感覚で、障碍者が政治や会社組織に必要だと思う理由を付けたい。

僕は「多様性」を重視してる。五体満足で体力と能力に溢れる上昇志向の、そういう同質のエリートだけ集めて会社を構成したら、そりゃ強い会社になるだろうと思う?
それをやってるのがサムスンかな。
確かにサムスンは強いけど同時に危うさも感じていて、ああまで同質の社員ばかりで意思決定していると、あるとき誰も間違いに気付けずに破滅の道を突っ走りそうな気がするんだよね。
分かれ道があって、一見右の方が実り豊かに見えていても、全員が右に行ってそこがアリ地獄だったら全滅しちゃうよね。そういう時に少数でも左に行くグループがいれば生き残れる。もちろん右が安全だった場合には全員で右に行ったほうが効率はいい。生産性や効率を重視するっていうのは、全員で右に行くってこと。
僕は組織にマイノリティを受け入れる意味をこう考えてます。

誰だって障碍者になる可能性がある、障碍者も国民だ、そんなタテマエではなく、分かりにくいけどちゃんと実利がある。

これまでに様々な技術革新があって、人類はそれによって生産性を高めてて余剰資産を手にしてきた。その余剰資産を分配することで飢餓から開放され、隷属的な関係から解放され、自由を謳歌できる人数を増やしてきた。そしていよいよ、健常者より自由を得る為のコストが高い障碍者にもそのお鉢が回ってきたってことかもしれない。
まだ時期尚早だ。俺は会社にこき使われていて全然自由じゃないのに先に障碍者が自由になるのか。そんな考えもあるかもしれないけど、そう考えさせただけでも存在意義はあるのかもね。

まあちょっと最後はまだ考えてる最中なので、締まらない感じですが。

■れいわ2議員の国会内での介護費用、参議院が負担へ
(朝日新聞デジタル - 07月30日 21:19)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5728765
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