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2019年06月12日09:02

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マンガ感想(「レッド」「きりひと讃歌」

 「レッド最終章〜あさま山荘の10日間」を読了。

 これで「レッド」シリーズは完結。岩木こと植垣康博曰く 「事実を無視した創作が持ち込まれていない」 作品で、重く意味深い作品だった。

 最後まで、善良な若者達がゴッコ遊びに陶酔した、という印象だった。現代のカルトにも共通するね。

 岩木(植垣)の回顧 「(自分たちの運動に)何の意味があったのか?何の意味もなかったのか?」 だけど、意味はあったでしょ。リンチ殺人の死者のおかげで、国全体として革命が成就する可能性は今後100年ゼロになり、国全体で粛清殺人の被害が出ることが防げた。万一、革命がなっていたら、指導部の総括要求で数百万人が粛清・殺されてしまいかねなかったと思う。狂信的な思想集団が権力を握ることの恐ろしさ。

 まぁ彼らの失敗がなくても、革命なんか成功した可能性は極めて低かったとは思うけど。







 「きりひと讃歌」。

 たぶん公害病をモチーフにしたモンモウ病が、ウィルス性感染症か風土病か?で指導教授に逆らう医師の話。左翼的な時代背景のせいか、医師会や医局制度(ボス教授)の問題、内分泌疾患の苦しさ、なども扱われている。

 手塚治虫が劇画風の絵柄にイメチェンして描いた意欲作。陰惨な話で、読んでいてつらかった。甘くはないけど、ラストに救いがあって、多少ホッとした。
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