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2019年05月23日09:58

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よたよた日記142「眠気も吹っ飛ぶ」

■ランチ後の「猛烈な眠さ」を解消する方法
(J-WAVE NEWS - 05月22日 11:50)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=260&from=diary&id=5629722

「なんだって!?このランチが10800円?!!!????!!!!」

「汐留の悲劇」

都会の地下街は魔界だ。田舎出のオッサンが翻弄されないわけがない(翻弄される)
新橋から汐留界隈にかけても汐留再開発の附録結果なのか、広大は地下通路が広がっていた。おおよその見当を決めて「パナソニック美術館」に向かい歩き始める。

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汐留のとめどない地下街


もう何年前になるだろう、今よりはまだ元気だったが、そろそろ足取りがおぼつかなくなっていた叔母の付き添いで親戚の供養のために東京に来たことがある。泊りは駅傍のホテル、移動はできるだけタクシーを利用して叔母の脚力をカバーするように心掛けた小旅行だった。故人の仏壇に手を合わせた後、お互いめったにやってこれない東京だからと国立近代美術館を覗いたり、浜松町で劇団四季のレビューを観たりした。たしかこの汐留にある「広告博物館」にも立ち寄った記憶がある。その叔母も今ではデイサービスに連れていってもらうのが精一杯。老いることは残酷だが避けては通れない現実でもある。

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モローがやってくる



「ラファエル前派の軌跡展」を観たあとに「ギュスタフ・モロー展」に出かける。一日に二つの美術展を観るなんてことは生まれて初めてである。というのは若い頃からずっといままで金と時間がなかった。あるのは怠惰な精神と浅はかな考えだけだった。食って生きることが精一杯で最低限の生活維持の他にはほとんど何も手が出せなかった。もちろん年に一枚のCDを買ったり2年に一度くらいは映画を観に出掛けたりはしたけれど、日に2回の展覧会巡りなどというのは夢のまた夢だった。そんな金と時間があるのなら、そのなけなしの小遣いをろくでもない穴場に突っ込む方がずっと上等だと思っていた。そんな男が改心して今日は文化の香りを求め地下街をさまよっている。

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「ファム・ファタール」は偉大なり

「パナソニック美術館」には5分くらいで着いた。パナソニックの本社なのかどうなのかは知らないが立派なビルである。各フロアにはパナソニックの住宅設備が展示されていてセレブな人たちが商談にいそしんでいる。日本の人口の何割くらいいるのかはしらないが、おそらくこういうリッチな人たちが日本の経済や政治をハンドリングしているのだろう。貧乏人の自分には縁遠い光景を横目で眺めながら美術館がある4階までエスカレーターで昇っていく。

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パナソニック汐留美術館が入るパナソニックビル

実はこの日にちょっとした期待と心配があった。というのはこの日が博物館無料デーなる日で三菱の美術館は無料ではなかったもののこのパナソニック美術館は無料になるはずである。貧乏人にとってはありがたい。心配なのは貧乏人が多すぎてこのパナソニックがパニックになることである。期待と心配を胸に抱いたまま入口に到着した。

目に飛び込んできたの心配な光景の方である。入口付近は貧乏人だらけである。モローのファンがこんなに多い訳がない。係の人が整理券を配っている。話を聞けば列に並ぶまでに2時間、並んでから半時間ほどで入場できますとのこと。さすがにそこまで待つ気力はない。貰った整理券はゴミ箱に捨ててしまおう。


さて新宿6時の待ち合わせまでどうやって時間をつぶすのか、そいつが問題だ。土曜の昼下がりの汐留。時間を潰す方法がないわけでもない(ある)。スマホのグーグルマップに「ウインズ汐留」と打ち込んでみる。どうやら線路沿いのビルの中にあるらしい。そっち方面に向かう。道中に同じようなロクデナシが歩いているのかと思ったがほとんど人通りもない。ロクデナシたちはみんな美術館に?そんなことはないはずだけどね。なんとか探し当てたら館内はそこそこロクデナシたちが集っていて安心した。

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線路際に建つウインズ汐留

スポーツ新聞を買って10レースと11レースの馬券を買った。一生懸命予想した10レースはかすりもしなかった。馬券予想の一生懸命という言葉ほど虚しいものはない。続いてメインの11レース。もちろん手抜きは無し。全身全霊で数字を並び替える。旅費くらいは帳消しにできるほどの配当を狙った。当たってくれ!馬券を買い終わったあとであれ?と思った。自分が買ったのは紙面のトップに載っていたオークスの馬券だ。でも待てよ?今日は土曜日?違うレースやん!まあ仕方がない。ケガの功名ということもある。結果、もうちょっとでケガの功名になりかけた。1着と3着にその数字はある。ただ2着の数字に4と6はあるが5がない。まあどうせロクデナシ男の運命はその程度のものだ。配当も1万円つかなかったので悔いもない。片道の飛行機代だけ財布を軽くしてまた来た道をとぼとぼと新橋駅に向かう。パナソニックのビルが涙でかすんで見える(そんなわけはない)

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ロクデナシの巣窟


自分の美術趣味は「ラファエル前派」と「象徴派」と「シュルリアリズム」と「世紀末」だけなので同じ時期にそれほど離れてない場所で「ラファエル前派」と「フランス象徴派」の展覧会が開かれて、それを見られそうだったのは幸せな予感だった。しかしロクデナシの精神がその幸運を打ち砕いてしまう。なんと自分らしい運命の道筋であることか。

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日曜のロクデナシたち(東京競馬場)

それでもまだ東京の土曜の午後の陽は高く、ピチカートファイブの「東京は夜の7時」はまだどこにも流れていなかった。



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