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2019年05月07日19:20

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カパラソンの船旅 8



 起きてもまだ暗いままだ。
この星では1日の概念が違う。
水のコックを捻ると勢いよく水が出てきた。
顔を洗う。
コックを閉めてもポタポタの水滴は止まらない。心臓の鼓動のように音は止まらない。
唇に付いた水の味は少しだけ塩っぱかった。
ドアを開けるとバンクルが星空を見ていた。
服を着たカエルは少し小太りに見える。
そういえば、この星の船乗りはどうやって自身の位置。目的地の位置を確認しているのだろうか?
自転軸も全方位が回転する球体である。
磁軸はよくわからない。
啓太「昨日のアラビアンナイトの話で思ったんだけどさ。惑星ヴァッサではどうやって自分の居場所を確認するんだ?目的地とかどう登録してあるの?」
バンクル「すべての島に天然の識別が出来てる。地球とか言うところの住所録というやつか」
啓太「天然の識別?」
バンクル「渦を巻いて島が出来るのだが形成過程で磁気を帯びるのだよ。
地球では北極南極とS極N極あるらしいが、ヴァッサでは島ごとにS極N極ある感じかな?磁気の強弱が天然の識別になっている」
啓太「そういえば大陸が無いのだからプレート運動とか無いわけだ。
どうなってるの?ヴァッサの地底」
バンクル「学者の話では竜巻のように瞬間的な火山が島だけを作るらしい。
地球と言うところの話を聞く範囲では地球は自転軸が安定しているからでないかな?
月はその運動エネルギーの固定までするからな。ヴァッサは運動がねじれているのさ。
だから大きな運動エネルギーが得られずに大きな磁石が無いのだよ」
啓太「ヴァッサの火山がその竜巻な理由はなんと?」
バンクル「地殻が厚いらしい。その分熱が冷えにくいらしいけど」




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