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2019年04月29日14:59

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森と渓谷の奥秩父の山 笠取山

2019年4月28日(日)

昨日は10連休前半で最も天気のいい日との触れ込みだったので奥秩父の笠取山(1953m)に出かけてきました。

笠取山は奥秩父らしい森と渓谷の山で、まだ芽吹いてはいないけど、ミズナラやブナなどの広葉樹、カラマツなどの針葉樹の森の中や穏やかな渓谷沿いの道がとても美しく、野鳥のさえずりや沢の音に耳を傾けながら歩いていると、体中に喜びが広がるのを感じることができました。

山頂からは幾重にも重なる山々のかなたに富士山、そして南アルプス、大菩薩嶺などの山々の展望がとても素晴らしくていつまでも眺めていたかったです。

車でしかも道幅の狭い林道でしか行けないところなので、人が少なくて、いつも悩まされるバイクの音も皆無。静かな山旅を楽しむことができました。


【長文版】

この10連休で時代が平成から令和へと変わっていく。
そんな中、仕事が盛りだくさんで連休中も数日は会社に出ないといけないのだが、とりあえず?その前に英気を養おうと10連休前半で最も天気がいいとの予報が出ていた今日28日(日)、山に出かけてきた。

高速渋滞情報マニアの私は10連休初日の土曜日に中央道や関越道の下りの渋滞がほとんど発生していないことを確認。10連休中は車で山へ行くことは諦めていたのだが、まだ明日の下りは大丈夫だと踏んで、昨年からリストアップしていた車でしか行けない奥秩父の笠取山に行ってきました。

中央道を西に走っていくとお馴染みの山々のお出迎え。丹沢の山々は昨日の寒波でまた雪が降ったようでうっすらと雪化粧。富士山はまだ眠そうにうっすらと見えている。
笹子トンネルを抜けて勝沼まで下りてくると、豊富な残雪を戴いた南アルプスの高峰が青空の下でキラキラと輝いていた。

笠取山の登山口となる作場平には7時半前に到着。登山口の近い駐車スペースは既に満杯で少し遠い駐車スペースに車を止めた。

昨夜の冷え込みが残って晴れてはいるが肌寒い中、作場平から登山道に入る。バイクの音がまったく聞こえない静寂の森の中は自らの足音と沢の音と野鳥のさえずりだけが聞こえる別天地で、まさに奥秩父の森と渓谷の世界が広がっていた。

登りに選んだ一休坂のコースですれ違ったわずか2,3組。静かな広葉樹や針葉樹の森を存分に味わうことができた。急坂といえる登りもなく、コース途中にある笠取小屋に着く。豊富な水に恵まれていかにも山中のオアシスという場所だ。まだ人が少ないのか鹿がすぐそばまで近づいてくる。

おにぎりひとつほおばって先に進むと草原が現れて奥秩父の主脈縦走路の山々が見えてくる。振り返れば富士山や南アルプスも。笠取山への最後の登りはアルプスの急登並みの急坂だが、昨夜の冷え込みで出来た霜柱が解けて滑りやすくなっていて、草付きに手を付きながら一気に山頂まで登り切る。

山頂からの大展望に思わず心の中で歓声を上げた。南側は西から東へ奥秩父の主脈縦走路、南アルプス、天子山塊、御坂山塊、大菩薩嶺、奥多摩、丹沢山地といった眺め。そしてなんと言っても富士山。
幾重にも重なる峰々の向こうに見える富士山の眺めはまた格別だ。

小1時間ほどこの大展望を飽かず眺めたあと、東峰まで足を延ばして、さらに山腹道で多摩川の源流の「水日」に寄ってみた。陽はすでに高く、だいぶ暖かくなってきているのにそこかしこにつららが下がっている光景はとても興味深かった。

笠取小屋まで戻ってくると小屋の周りはテントがひしめきあって張られていた。連休とあってたくさんの登山者が山中で一夜を過ごすようだ。小屋を素通りするのもせっかちなのでベンチでお湯を沸かしてミニカップ麺とコーヒーで小休止を取った。

山梨県の高校生が大勢登ってきて落ち着かなくなってきたところで腰を上げる。下りは登りとは別ルートのヤブ沢峠周りのコースを進む。ヤブ沢峠までは笠取小屋の軽自動車が走しる幅の広いダート。ヤブ沢峠から作場平に下る登山道はまだ芽吹いていない広葉樹の森の中を沢音と野鳥のさえずりを聞きながら沢沿い進んでいく。とっても雰囲気のいい道で何度も足を止めながらゆっくり味わいながら下る。落葉松と檜の人工林を抜けると作場平に着いた。駐車スペースにはまだたくさんの車が止まっていた。

明日も休日、急ぐ旅でもないので、帰路の車は柳沢峠を経て塩山に出るコースではなく、奥多摩湖を経て青梅に出るコースを走らせる。芽吹き始めた奥多摩の山々の山腹の眺めがとても素晴らしく、中央道経由で帰らないで正解であった。

登山者は笠取小屋から笠取山までは何組ともすれ違ったがそのほかの部分では数組しか会わなかった。笠取山は静かで森と水のとても豊かな山であり、思い出深い山旅にすることができた。

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