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2019年03月27日21:49

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うちには、天使がいます。 2.少しだけ遡って その1

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<前回のお話>
2018年(執筆している時点で去年)4月24日火曜日、
やまねこのパートナー・ゆかさんは自宅で急に動けなくなり、救急車で搬送されました。
やまねこも職場から急いで病院へ。
ゆかさんは救急外来のベッドにうつろな表情で横になっていましたが、
やまねこの呼びかけにかすかにうなずいてくれました。



「ゆかさんは2か月ほど前から体調を崩していて、
卵巣に悪性腫瘍の疑いありと診断され、5月末に手術が決まっていました」
と、前回さらっとお伝えしたのですが、
お話を先に進める前に、前日までの経過を時系列に沿って整理してみますね。


やまねことゆかさんがパートナーになったたのは、それほど昔のことではありません。
一緒に暮らして2年、婚姻届けを出してようやく1年と3か月が過ぎたところでした。
それまでゆかさんは東京都の郊外でひとり暮らし、
やまねこは横浜でメイさん(ねこ)と暮らしていたのですが、
ゆかさんの町から川をはさんだ向かいの町で、ふたりと1匹の生活を始め、
やがて法的にも家族になりました。

しばらくはいわゆる「平凡に幸せ」な穏やかな生活だったと思います。
最初の転機は、ゆかさんの母親の病気でした。
(やまねこの母はすでに他界しているので、ここからは単に「母」と呼びます)
ゆかさんの父親もすでに亡くなっていて、
母はゆかさんが以前住んでいたのと同じ川向うの町のマンションでひとり暮らしをしていたのですが、
2017年の8月、胸の痛みを訴えました。
そして心筋梗塞と診断され、循環器専門の病院に入院してカテーテル治療を受けました。
ゆかさんはそのころ眼科の助手のお仕事をしていて、かたわら病院に通って付き添っていました。

経過は順調で、一週間ほどで退院することができたのです。
ところがそのあと、母は腰が痛くて動けなくなってしまいました。
診てもらったところ圧迫骨折している、と診断され(骨粗鬆症も進んでいて)
ゆかさんがしばらくの間、実家に泊まりこんで面倒を見ることになりました。
(職場にも、うちから通うより少し近かったりしたのです)
最初はひと月くらいかな?と軽く考えていたのですが、
ひと月たちふた月たち、年が変わっても、
母の腰はなかなか良くなりません。
介護の職員さんも週に何度か来てくれるようにはなりましたが、
室内ではつかまり立ちで、外では車椅子での移動が続きます。
ゆかさんも離れるわけにもいかず、
そんな事情でずっと別居が続いていました。

ずいぶん長い「しばらく」になってしまったな、とは思いましたが、
川をはさんで隣の町ではあるので、
やまねこもゆかさんの実家へちょくちょく通っていましたし、
ゆかさんも、勤め先の眼科は年中無休でしたが、
シフトで休みの日はうちで一緒に過ごすことが多かったのです。


ゆかさんが最初に「体調いまいち」と言ったのは、2018年の2月初めくらいです。
最初は「どうも食欲があんまり…」という日があって、
そのうちそれが続くようになって、胃の痛みと吐き気も加わってきて、
内科に行き、「胃炎でしょう」と診断されてお薬をもらってきました。

そんな中で、2月18日にはやまねこのワンマンLIVEがあり
(ピアノ弾き語りで歌をうたっているのです)
ゆかさんもしっかり聴きにきてくれました。

3月18日にはゆかさんのLIVEがあり(ゆかさんも歌をうたっていました)
そのときはたまたまやまねこが風邪をひいて聴きにいけなかったのですが、
元気に歌えて、周りからもほめてもらえたとのことでした。
そして20日にゆかさんは誕生日を迎えて、その日は奇跡的に食欲が戻って、
やまねこも熱はすっかり下がって、
ゆかさん本人のリクエストでJohnsonvilleのソーセージをたくさん食べたりしました。
24日の土曜日にはいっしょに府中の「郷土の森」に梅の花を見にいって、
良くなってきたかな?と思ったのですが、
食欲も吐き気もすぐに元に戻ってしまって、なかなか完治してくれません。

得てして本人はのんきだったりします。
「でも、体重5kgも減ったよ♪」ゆかさんは言いました。
「え!ちょちょちょちょっと待って、たったひと月でしょう?
ひと月で5kgはぜったい健康的なやせ方じゃないよ?
お願いだからもういちど病院行って!」
やまねこもさすがに懇願しました。

ゆかさんは「たぶん大丈夫だよー」乗り気でありませんでしたが、ようやく重い腰を上げて、
いわく「近所の、おじいちゃん先生のところ」へ、
セカンドオピニオンを聞きに行ってくれました。
3月27日のことです。

「『歩く時に響く痛みと吐き気』って言ったらね、触診して、
先生急にこちらをまっすぐ向いて、諭すように言われたの。
どうも筋腫らしいものがあるかも?って。
『一度婦人科を含めて大きい所でお腹のあたりのCTとかを撮って、
詳しく検査をしてもらった方がいいから紹介状書かせてよ〜』って、
前診てもらったことある病院に紹介状書いてくれたの」
「胃カメラ覚悟でご飯がまんして行ったのに(笑)」

検査の予約が取れたのは、4月7日土曜日。
それまでの間もゆかさんはやまねことお花見にも行きましたし、
母の車椅子を押してラーメンを食べに行ったりなんかしていて、
やまねこもまだ期待半分で「たいしたことないんじゃないか」と思っていました。


そしていつかさくらの盛りも過ぎて、
検査当日、やまねこが病院まで送っていきました。
付き添いはせずに帰ったのですが、検査が終わったあとメールをもらいました。
「内診や血液検査、超音波検査、細胞検査(ちょっと痛かった)とか簡易的な検査をしてね、
『やはりもう少し精密な検査を』ってことで、月曜日にMRIを撮ることになったの。
今後のことも含めて相談したいことはあるんだけど、
それはあらためて話すね」
その日、ゆかさんはそのまま実家に戻りました。
「相談」
たぶんあまりいいことではないと思う。そうでなければ今言ってくれると思う。
少なくともちょっとした覚悟が必要なのはわかりました。

2日後、4月9日月曜日に再び同じ病院で精密検査(MRI)
翌10日の夜、ゆかさんはうちに帰ってきました。
いっしょに晩ごはんを食べて、
気がかりでも、やまねこから「相談って何?」と訊くのははばかられたのですが、
やがて話してくれました。
「詳しい検査結果出るのは週末になるんだけど、7日に言われたのね。
悪性の腫瘍の可能性があるって。
もちろんまだ確実なことはなんとも言えないんだけど…」
もちろん動揺はあったと思います。もちろんやまねこも。
「信じて祈りましょう」としか言えませんでした。

12日木曜日、ゆかさんはとつぜん胸に圧迫感と痛みを感じて、
仕事を早退して病院へ。
心電図に少し異常があったそうですが、
原因は不明のままうちに帰ってくることができました。

そして14日土曜日、詳しい検査の結果が出ました。
血液検査の結果の「腫瘍マーカー」のふたつの項目(CA125とCA19-9)の値が突出して高く、
ちなみにCA125は基準値35.0U/ml以下のところ433.7U/ml
CA19-9は基準値37.0ng/ml以下のところ899.3ng/ml
先生曰く「桁が違う」
MRIの結果も「ごつごつしていて悪性の可能性が高く、たぶん手術になるでしょう」

手術のできる病院、ということで何件か紹介を受けたうち、
ゆかさんは実家から近いZ医大附属病院を選びました。
調べてみると、やまねこの職場からもバスで1本で行けることがわかりました。
「ちょうどいいのかもしれないね」
そこでの検査は17日火曜日に決まりました。

セカンドオピニオン以来、ジェットコースターのように不安な日々が動き始めていました。
それでも「これでようやく治療の方針が決まるね」と少しほっとしたのを覚えています。

(続きます)





うたうやまねこ、4月13日に下北沢でLIVEがあります。
4.13(Sat.)下北沢ラグーナ → http://s-laguna.jp/
Open12:00/Start12:30/Charge \2,000+1D(adv.)\2,500(door)(予定)
下北沢の明るくすてきなライブハウス、2度めの出演です。

そして4月28日は、ワンマンLIVE。
「うたうやまねこワンマンLIVE2019〜脈動〜」
4.28(Sun.)at御茶ノ水KAKADO → http://www.kakado.jp/
OPEN12:00/START12:30/CHARGE\2,000+1D

お会いできるとうれしいです。
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