mixiユーザー(id:10881945)

2018年12月06日22:23

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グランドホテルだな

まあホテル名はいいとして、免疫チェックポイントならばアリソン先生単独受賞と見る向きが結構有力だっただけに、共同受賞できて良かったねえという感じはする。

というのはやはり免疫チェックポイント機構の提唱者, 世界最初の実証者はアリソン先生らであって、本庶先生のチームはアリソン先生チームの論文を引用しつつ、PD-1も免疫チェックポイント機構の分子であるということを実証した人たちだからだ。
しかも、CTLA-4研究は発見、機能解析、癌免疫への関与、臨床応用の可能性の示唆に至るまで、そのほとんどの段階においてPD-1研究に2-5年ほど先行していた。
CTLA-4の流れを汲む研究と判断されれば受賞は難しくなるので、これは厳しいかもという見方には十分な根拠があった訳だ。

それが今回、共同受賞という形でノーベル賞を獲得できた勝因はよく分からない。
ただ、CTLA-4とPD-1とを見比べてみると、PD-1研究は発見から臨床応用に至るまで徹頭徹尾本庶先生のチームが成し遂げたことだ。
一方、CTLA-4についてはアリソン先生が発見した分子ではなく、アリソン先生が寄与したのはそれが免疫をオフにする機能を持っているという発見とそれ以降の段階だ。
この点はもしかすると、完全オリジナルのPD-1、ひとの発見を発展させた形のCTLA-4ということで、
オリジナリティの部分で評価されて共同受賞できたのかもしれないとは思う。



本庶先生は1970年代に免疫グロブリンのクラススイッチ機構について重要な発見を成し遂げておられるが、
この時はやはり2年ほど先んじてクラススイッチ機構を研究しておられた利根川進先生にノーベル賞の栄誉が与えられ、本庶先生は受賞を逃された。
それが1987年のことだから、今から31年前のこと。
今回もまたそうなるかという懸念があっただけに、この受賞は本庶先生としては30年越しの喜びだろう。

おめでとうございます。



……まあ、本庶先生、発見の前はPD-1研究にはあまり乗り気ではおられなかったようなのと、
発見後の1990年代は後にAIDと呼ばれることになる分子の探索を主軸に添えておられたようで、PD-1はあまり重要視しておられなかったようなので、
個人的な意見を言うと、もうちょっと石田靖雅先生が脚光を浴びても良かった気もするのだが、ね。



■本庶さん、ストックホルムに到着 講演などの公式行事へ
(朝日新聞デジタル - 12月06日 08:39)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5406761
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