mixiユーザー(id:26523738)

2018年11月25日23:45

108 view

《ハンバーガーの思い出その3》《ちー+! 42》

《ハンバーガーの思い出その3》

マクドナルドでの好物は?
と尋ねられれば、『フィレオフィッシュ』。
ドムドムハンバーガーでの好物は?
と尋ねられれば『ダブルてりやきバーガー』。

実はコレ、俺の記憶の限り、そのショップで初めて口にした商品なワケで、新ジャンルを求める事が少ない性格のためか、同じものを食べる事に苦痛を感じる事が無く、変な言い回しをすれば、俺が口にする特定の一品こそがそれぞれのショップの専門メニューと言っても差し支えはない。

…なので、仮に自宅でマクドナルド関連を思えば、俺の頭には『フィレオフィッシュ』のみがイメージされる事になり、ドムドムハンバーガー関連を思えば、やはり思い浮かぶのは『ダブルてりやきバーガー』のみのイメージだ。その他は一切ない。

ドムドムハンバーガーに行かなくなったのは、キャンペーンの影響もあるにはあるが、単純に『ダブルてりやきバーガー』がメニューから消えたため。レギュラータイプの『てりやきバーガー』がその後も存続したのはメニュー表を見れば一目瞭然だが、それでも『ダブル』は既に存在しない。故に、俺の中でのドムドムハンバーガーはその時点を以って終了したという運びなのだ。そのくらいに目移りしない性格である。…いや、頑なにそうしている訳ではない。新たなジャンルに飛び込む勇気が無いというか、考えはするが、それまでの好物と比較するにあたり、ガッカリしたくないだけの話なのだ。
興味は多少なりともあるが、買うまでに至らない。そう表現した方がわかり易いかな?

そんな話の延長上の『モスバーガー編?』。


モスバーガーは、そんな俺の思考を崩してくれるショップだった。
考えてみれば小学1年の頃、親戚のおばさんに手を引かれ、グランドオープンしたモスバーガーのハンバーガーを食べるべく、小雨の中1キロ以上の長蛇の列を並ばされた事があったのだが、それを思い出したのは実は数年前の比較的最近の話。初めて訪れたのは高校3年とずっと思い込んでいた。

モスバーガーは…実は、ずっと嫌煙していたショップだった。店舗の所在地や、その規模は当時から知っていたのだが、なんか名前が…。

『MOS』
モスバーガーの『モス』とういう看板そのものの呼び名だが、何と言うか、失礼な話だが、俺にとって『モス』とくれば、『モスラ』という特撮映画のイモムシのおばけしかイメージするものが無く、連鎖的に得体の知れない素材ばかりが思い浮かんでしまったため、気にもしないというよりは、なんだか近付き難いオーラばかりが…。
マクドナルドは『ミミズバーガー』で、その対抗にモスの『イモムシバーガー』かい?
どちらもある訳のない話でもあり、仮に真実でも、食べるにあたって問題無いから食材とされるわけだろうが、だからと言って大々的にその名を出さなくても…。

というのが、率直な意見。ミンチ状のイモムシを想像して行ける訳が無い…。
ついでい言えば、当時の同級生がそこでアルバイトをしていた事があるが、そいつは悪いヤツではないものの、どこか考えが少々ズレているヤツでもあり、そんな級友が得意気に話すバイト先に行く気にもなかなかなれなかったのだ。

そんなモスバーガーに突入するきっかけとなったのは、当時付き合っていた女性の紹介。…と言えばいいのかな?

今と変わらぬ優柔不断な俺は、今と変わらぬ昼食の場を探す無意味な長旅の真っ最中だった。男女限らず、『どこで食べる?』と言う質問に対し、『どこでもいいよ』という回答は俺にとって脅威でしかない。

…で、そんな旅の最中に彼女が発した言葉が、『あ! モスにしない!?』だった。
ここで来たか…。イモムシバーガー…。よりによって初めて付き合う女性に促される事になろうとは…。

まあ、夢にも思わなかった展開の発生だ。

ただ、まったく興味が無かった訳でもないので、ネーミングの話を出す事も無く店内へ。サラリと考えてみても、あからさまに嫌がられる虫と言う名の食材のネーミングをでかでかと掲げる店なんかある訳ないのだ。…と、自分に言い聞かせる。

勇気を出して店内へ。先の日記にも記したが、俺は基本的に店内で食べる事は無い性格なので、それだけで心臓が飛び出そうな緊張が凄い。というか、酷い。

一方の彼女は女子高校生らしく、友人と頻繁に飲食店に出入りするためか軽いノリだ。

さて、メニュー選択。…何を食べていいのかが分からない。彼女は彼女で得意気に入ったわりには実はハンバーガーの類は苦手との事で、ポテトと飲み物はすぐに決まったものの、メインに困っている様子。どうしてここを選んだのだ?? …まあ、俺に気を遣ったのだろう。

仕方が無いので秘密兵器、クラスメイトを呼ぶ。
既にこちらに気付いていたソイツは、呼んでもいないのに目が合っただけで颯爽と登場し、よく分からんが自己紹介までする丁寧さ。類を見ない女好きなワケだが、異性の気を引くにはこういった身軽さが必要なんだなと、変な勉強にもなった。シャイなので使い道は未だに無いが。

さて、お勧めメニューはと言えば?
もちろん、看板にもなる代表作、『モスバーガー』でしょ。という、安定にしてやはりの選択のため、ここは素直に『モスバーガー』をチョイス。緊張のあまり、飲み物もサイドも忘れる始末。
一方の彼女は実はレタスがダメ、ケチャップもダメ、おまけにタマネギもダメというお方。農家育ちで野菜には不足しないが、野菜だらけの食卓が野菜嫌いに育ててしまったかのような印象だが、それではどうして野菜が必ず付属し、しかも密着状態での登場を避けられないモスを選んだのかという更なる疑問が。…でも、ポテトは大丈夫なんだ…?

かくして、マクドナルドにも劣る事のないペタンコハンバーガー(ケチャップ・タマネギ・マスタード抜き)の登場となった彼女。本当に美味しいの? ソレ? でも満足そう。
同時に来た俺のモスバーガー。出来立て感満載の口の開いた状態の包みがそれらしく、見た目が華やかだ。その値段、当時価格で200円…くらい。マジですかい、最安値を謳うマクドナルドのハンバーガーよかよっぽど安いではないかい。

そんで食べてビックリ。
あーだこーだ説明出来ないのが悲しいところだが、口にした人なら分かるだろう、この表現。どうしてこれまで嫌煙したかを後悔するような存在感が…あり過ぎた。

味はとにかく満足だったわけだが、ささやかな驚きが別にもあって、それは飲料を頼んだ時に使用されるタンブラーだ。
何でもかんでも安易に使い捨てに頼るファストフード界と思っていたが、モスってガラス製のタンブラーを使い回ししている事を初めて知って、別にエコロジー思考の俺ではないが、変な関心を持ったのは事実だった。しかも、その時代は現在で言う『エコ活動』が世界規模で叫ばれる前の話。一足早く省エネに乗り出した企業だったのかもしれない。

値段がマクドナルドよりも安く、量も味も勝っていると感じた俺は、ソッコーでモスの虜となり、以後、ハンバーガーとなればモス一本となってしまった。

設定価格の低さは俺には珍しい『選べるメニュー』の範囲を拡張させてくれた。
とりわけ貧乏という訳でもないが、アルバイトで親なし同然の妹2人の生活費をまかない、高校の授業料を収める環境下の俺にとって、広範囲のメニューは失敗時の取り返しのつかない後悔に繋がったもので、なかなか恐れ入る行為だった。
でも、モスなら失敗しても安価がその後悔を軽減してくれるという、どうでも良さそうな理念が働き、わりと得体の知れないメニューをホイホイ頼んだものだった。

結果的に失敗メニューには当たらず、どれを選んでも正解だったのが俺の中の結果だ。
中でも気に入ったのは、
スパイシーモスバーガー
スパイシーチリドック
ホットチキンバーガー
の3種。辛党の俺に最適な存在だ。

スパイシー系にはハラペーニョがそのまま載せられており、スパイシーチリドックに関しては目視できる輪切り状態。
お茶目な俺は男女関係無しに『俺、ピーマン苦手なんだよ』と嘘をつき、ハラペーニョ単体を食べさせる鬼畜行為に走ったり…。
何の疑いも無くハラペーニョだけを口に放り込み、もぐもぐと動かす口が止まる瞬間は至高のひと時だ。男性なら汗ばみ停止し、女性なら冗談半分に怒って俺のジュースを奪い取る。大体この2パターンだったな。

ちなみにモスバーガー離れは高校卒業とほぼ同時だった。活動範囲の中にモスが存在しなく、唯一知る店舗までの距離があったという所が一番の理由だろう。
そして当時付き合っていた女性との卒業は更に早く、期間は2ヶ月にも満たなかったかに思う。
まあ、初めての異性との付き合いでもあり、きっかけも友人を通じた話の延長のような感じだったので、相手を深く知っていた訳でもなく、それ以前に俺が女の扱い方というものにまるで未熟だったのが大きな原因だったのだろう。

どこかに引っ込み思案な性格を持つ彼女は手紙による別れを選んできたが、その内容を見る前に雰囲気で判るもんだね。
あっけなかったが、彼女はその後の俺に大きな想い出と強さを残してくれた。

俺にとってモスバーガーはそんな存在。
恋愛を兼ねた、そんな味。
苦い? そうは思わない。でも、こうして覚えているって事は、やっぱ苦い? 元気だといいなぁ。


《ちー+! 42》

第一章 仲間たちとの行進曲 3-4

【魔法都市ペナ・リノ [南部]】

「あーっ!! ここ! きっとここで間違いないっ!」
 目的の旅館を目の当たりにしてチータスが小さく叫んだ。
看板に大きく『クルーデュラ・フルール』と描かれたその名は、ベレーレルを離れる際にナルミが口にした旅館名だった事を今思い出したのだ。
チータスが歓喜に浮かれる間、スケクとアッベシが周囲の風景を見回すと、旅館のすぐ近くには広めの公園が存在し、その中央には噴水が見えた。どうやらチータスの情報に一致している事には違いなさそうだ。
「一軒目で目標到達とは、チータス殿は幸運の持ち主なのでしょかね?」
 あっけない程に第一の目的達成を知り、はしゃぐチータスの背中を眺めつつ、アッベシはぼんやりと呟いた。
「さあね、…でも、喜んでいるんだからいいんじゃない? 役に立ったようだし。…あとはチータス殿の幼馴染が見付かるかどうかだよね」
 そう、一番重要な事はそこなのだ。


『旅館 クルーデュラ・フルール』

「いらっしゃいませ、ご予約の方ですか?」
 旅館の玄関を開くと、そこそこの広さを有するロビーの奥で従業員が声を向けた。
「えーと…」
「自分が言いますよ。…我々はネメス城の者です。そしてこちらは我々の客人でして、ベレーレルの村から来られたチータス・レジエン殿です。…彼女の話によると、ここに『ナルミ・クレーデル様』という方が住まわれているとの事ですが、間違いないでしょうか?」
 言葉に迷うチータスを予め察していたアッベシは、慣れた口調で従業員に近付いた。
 そんなアッベシの言葉でチータスを見やる従業員は、何かを思い出したかのような顔つきになると、少し待つように一行に伝えて従業員専用のドアの向こう側に消えてしまった。
「どうしたのかな?」
 従業員の急な表情の変化を気にするチータスだったが、城兵から言わせれば、少し前までのナルミの生活をここの従業員たちが知っていても不思議ではない話である。『チータス・レジエン』か『ベレーレル』かまではわからないが、彼女に対して思い当たる言葉があったのだろう。

 再び従業員専用のドアが開いたのはそれから間もなくのことだった。
「やっぱり! ちぃちゃんだったね! 元気してた?」
 従業員が一緒に連れて来たのは、忘れる筈もないナルミの母親だった。その顔は驚きという色が見えず、むしろ『当たり前』とでも言うような表情をしていた。
「ナルママっ! 久し振りっ!」
 半ば予想はしていたものの、思わず駆け寄って抱きつくチータス。どう強がってもまだまだ子供で、村を離れて以来、初めて見知った姿に出逢えた事に心底安堵した瞬間でもあった。
「あらあら、この子は…。今はお城に向かう所かな?」
「…うん。…ゆーかいの途中っ! …ね?」
 込み上げる安堵の勢いが強く、思わずグズつきそうになる気持ちを抑え、チータスは大声を張り上げる。
「妙な誤解を与える発言は控えて下さい!」
「ちょっと、なんて事言うのよ!?」
 思った通りの反応を示す城兵2人は慌てて訂正に入る。
 そんな素振りを見てチータスは笑い、治まった感情を自らが知ると、改めてナルミの母親に尋ねた。
「ねぇ、ナルママ、ナルはここに居るの?」
「ええ、運がいいね、ちぃちゃんは。…実はナルミがここに居るのは今日が最後で、明日からアカデミーの生徒寮に住み込みになるの。まあ、寮に移る時間は決まっていないみたいだから、明日いっぱいも大丈夫だと思うけど」
「……? よくわかんないけど、今日は居るんだね?」
「居るわよ。ちぃちゃんが来ている事はまだ知らないから、きっと驚くわね!」

 内心、チータスは実際にナルミを含めたクレーデル家の誰かと再開した際、何から話そうか迷っていた部分が少なからずあったのだが、こうやって再開を果たせば余計な心配事だったと気付かされた。
 ただ単に久々に会う事が出来た。それだけの話だというのに、お互いが確認出来る訳も無かったそれぞれの時間帯には、日常の出来事ながらに様々な事があったらしく、当然と言えば当然なのだろうが、話の中心はクレーデル家での出来事よりもチータスの移動中に話は集中し始めていた。

 そんな様子を眺めると、2人の会話が予想以上に弾む事を感じ、そこにナルミ・クレーデル本人が混ざる事によって更にその時間が長引く事を感じたスケクとアッベシは、チータス達が余計な気を使う前に外の公園で待機する事に決めた。


《あとがき》

モスバーガーの『MOS』。この意味を知ったのは20歳の時だった。
5歳ばかり年上の女性とのドライブ中、モスバーガーを見た俺は相も変わらず『イモムシバーガー』と表現。もちろん、嫌味ではなく愛着たっぷりなのだが。…まあ、周囲からすれば言語道断な発言だ。
彼女の説明によると、

M:mountain
O:ocean
S:sun

との事。もともと自然の恵みを大切に考えていた企業がモスという存在だったわけだが、彼女の付け加えた言葉の、

『大自然あっての食生活ですから、モスは自然に対する感謝を忘れないって話ですよ。極力無駄を無くす為に、味に拘りを求めているって聞いた事もありますね』

という説明が、使い捨てではないタンブラーの存在意義に対し、素直に頷く事が出来た。
同時に、5歳年上ともなると、知識が凄いなぁ…と、素直に感じたものだ。
ちなみに彼女、肉嫌い、魚嫌い、野菜は苦手、ついでに炭酸飲料も苦手という食生活。モスを知る人には好き嫌いが激しい傾向があるのかな?
いや、それ以前に何食って生きてんだろう? 花が似合う花屋さんだったが、花…食えないしなぁ…。

どーでもいいけど、どえらい美人さんだったなぁ。
ちなみに不純な付き合いではなかった事を宣言しておく(当時の俺が不純だったため)。

次は俺にとって最も印象の薄い『ロッテリア』かな?


ちー+!再始動。
でも、ストックが…。

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する