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2018年10月17日23:57

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処刑人VS処刑人「イコライザー2」を観た!

 秋は大作が減る代わりに数が増えるから大変なの!(地元の映画館は今週新作7本)

●イコライザー2

【物語】

 タクシードライバーを営む老年マッコール。趣味は読書で温厚な性格で誰からも愛される平凡な市民。しかしその正体は元CIAの凄腕エージェントであり、日常生活の傍らで街に潜む悪を見つけては粛清する日々を送っていた。

 ある日、CIAの関係者が次々と殺される事件が発生した。そしてその凶行はマッコールの元上司であり、良き友であったスーザンの身にも及ぶ。家族を失い、そして友人をも失ったマッコールは復讐を誓うのであった。


【哀しみの処刑人再び】

「ホームセンターの気のいいおっちゃんが、実は無慈悲な殺し屋だった」というギャップ燃えが光る前作から、タクシードライバーへと職を変えて舞い戻った今作。続編ではあるが大筋は前作と変わらず、現地で平穏な生活を送りつつ、近隣トラブルには拳と銃で解決するという正義超人っぷりを見せてくれる。マッコールの過去や人間関係など予習前提の部分こそあれど、前作を飛ばして本作からいきなり見てもOKなシンプルな作品だ。

 前作もだが、マッコールは自ら率先して犯罪と戦うタイプの人間ではなく、あくまで身にかかった火の粉を振り払うか、自分の親しい人間に被害が及んだ時に立ち上がるタイプのヒーロー。そのせいでご近所トラブルから犯罪組織の撲滅につながったり、その過程で周囲をも巻き込む大規模な戦闘に発展しちゃったりするが、その行動理念が「罪を犯した人間は罰を受けなければならない」という絵に描いたような正義であり、そこに力が伴い実行できる実力があるため共感…もとい「本当にこんな人がいたらいいの」という理想のヒーロー像ができている。

 戦闘スタイルも前作同様、その場の地形や敵の戦力を瞬時に把握し、次に敵の行動を予測し、最後に腕時計のタイマーをセットし実行に移すというもの。超能力やハイテク兵器は使わない。一見普通のおじさんがその場にあるもの(道具・地形)を駆使し、流れるように複数人の悪党を抹殺していく。2作目にして「これぞイコライザー!」というアクションが確立されているのは素晴らしい。

 また、事件発生から捜査を経て、やがて決着へとつながる構図も分かりやすくテンションが上がる。本作では分かりやすく「嵐」に沿って進行する。穏やかな気候から気圧の変化が始まり、ラジオでは嵐の接近を警告し、そして最終決戦の場は嵐の直撃した田舎町である。こんなに分かりやすい演出があるだろうか、しかしマッコールの心情とシンクロし、最後は怒りを爆発させるような戦いに戦慄を覚える。

 あえて不満があるとすれば、2作目という事もあってか前作にあった新鮮さが薄れてしまった事と、前作みたいな職業を生かした戦いがなかったこと(タクシー運転中の戦闘はすごかったが)、締めがちょっとイマイチ…というかフォローしてない部分があったのがモヤっとしたぐらいだろうか。


【まとめ】

 人助けと人殺し。正しくあろうと生きるマッコールの、空虚な戦いを描いた2作目。物語的にももう続編でやることなさそうだけど、もしあるならまた別の職業に就いて、平穏な生活が乱されてほしいものである(暗黒微笑)。
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