mixiユーザー(id:40818520)

2018年10月24日06:16

276 view

戦死詩人の劇、故郷でも…竹内浩三の日記から構想

戦死詩人の劇、故郷でも…竹内浩三の日記から構想
2018年10月19日
読売新聞 三重
https://www.yomiuri.co.jp/local/mie/news/20181019-OYTNT50105.html

伊勢弁ふんだん、「生きる」語る

太平洋戦争で戦死した伊勢出身の詩人、竹内浩三(1921〜45年)がテーマの演劇「きみはいくさに征いったけれど」が12月22、23日、浩三の故郷にあるシンフォニアテクノロジー響ホール伊勢(伊勢市観光文化会館)で上演される。東京の劇団・青年劇場が今年3月に都内で初上演し好評を得た作品だ。自殺を考える現代の高校生に、死にたくない兵士が語りかける。その結末は――。

脚本を書いたのは中学時代まで伊勢に住み、現在は神奈川県在住の劇作家、大西弘記さん(40)。浩三のことは知らなかったが、青年劇場から依頼を受けて浩三の日記や詩を読んだり、生家のあった伊勢市吹上を訪れたりして構想を練った。「思春期の男の子的な日記に親近感を覚え、会いたくなった」という。

浩三の代表作「ぼくもいくさに征くのだけれど」をベースにした作品の舞台は現代。いじめに悩み、自殺しようとする男子高校2年生・宮斗に青年兵士が「なんしとん?」と伊勢弁で語りかける。亡父の故郷・伊勢に行く宮斗は、ついてきた青年が約70年前、23歳で戦死した浩三だと知る――という設定だ。

劇中で伊勢弁がふんだんに使われ、ユーモラスなやりとりもある。大西さんは「飾り気がなく、生きることを楽しんだ浩三のことを知ってほしい」と語る。

3月の東京初演では観客から高い評価を得た。アンケートには「役者がとてもリアルでコミカル。宮斗の心の葛藤、72年前の浩三さんと重なるところがとても魅力的」(16歳高校生女性)という記述。「死にたくなかった兵士が、死にたい高校生を救い、ともに『生きたい』『生きることは素晴らしい』にたどり着く。人間同士の出会いに感動」(50代教員男性)という感想もあった。

浩三と出会い成長していく宮斗役を務める青年劇場の俳優、林田悠佑さん(25)は「浩三さんは自分に正直で強い人だと感じた」と話す。

作品は2時間弱。12月22日は午後6時半、23日は午後2時に開演。前売り3000円(高校生以下1000円)。当日券は500円増し。

 上演実行委員会会長で、浩三の姉の松島こうさん(故人)と交流のあった伊勢市在住の岡田美代子さん(80)は「すごく感動して生きる喜びが伝わる。ちょっと笑ってドカドカ笑えるので多くの方に見にきてほしい」と話す。

響ホールのほか、伊勢商工会議所、伊勢市社会福祉協議会、賓日館などで販売。問い合わせは大西金重さん(0596・24・4810)。(岩本洋之)

6 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する