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2018年07月07日16:16

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柳原望著『高杉さん家のおべんとう』〜料理物?恋愛物?

一巻目が期間限定無料になっている(7月⒛日まで、電子版)。

高杉温巳は、ある日突然、いとこの久留里と同居する羽目になる。叔母にあたる久留里の母親が、生前、温巳を未成年後見人に指定していたものだ。就職できずに大学に残っている31歳独身男と、母子家庭で育って男親を知らない女子中学生(12歳)のでこぼこ生活が始まった。

総菜屋で「きんぴらごぼう」とみて2人は久留里の母親を想った。翌朝、久留里が温巳に弁当を持たせた。弁当箱いっぱいのきんぴらごぼう、一品弁当だった。久留里が母から教わった料理だ。久留里は意外としっかり者で、温巳があまりお金がないことを知って、料理の本は図書館で借り、買い物はコンビニからスーパーに移行し、それも特売品中心になった。いい主婦の卵だ。がんばれ!

温巳の帰りが遅くなると、久留里が心配する。母親が事故にあって、警察から連絡を受けたときのことを思い出して、怖がっている彼女がいじらしい。

二話目では、タイムセールで買ったひき肉で、ハンバーグに挑戦する。久留里の母の味を求めて試行錯誤する温巳。おかず一品弁当を久留里の級友に揶揄され、多品目を目指すようになる。だんだんレパートリーが増える。

しかし、材料や作り方が詳しく紹介してある漫画ではない。ヒントにはなるけど。その辺は『新米姉妹のふたりごはん』とも『侠飯』とも違う。

温巳の研究分野が地誌学?で、日常生活と学問のリンクも結構面白くて、興味がわいた。

この巻の終わりで、久留里の恋心が見える。年上の男性に憧れやすい年頃だけど、どういう展開になるのだろう。年の差の大きい男女の恋愛話といえば、チカ著『これは恋のはなし』やリカチ著『明治緋色綺譚』が頭に浮かぶが、前者に似た感じだろうか。どちらにしても男性側が女性を恋愛対象として見るか、どうかが最初の一歩・・・だろうな。これからどう展開していくのやら。

7話+番外編1話入って、普通のコミックより長い。その分、値段も普通のコミックより高めだ。

高杉さん家のおべんとう
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