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2018年07月05日09:37

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与論島の思い出 その1

30年ぐらい前 正月休みに与論島に行った

南の島は 時期が冬ということもあり 観光客もまばら

与論島は直径が4キロほどの小さな島で

まぁ 無理して歩こうと思えば 1時間ほどで端から端まで歩けてしまう

それでも飛行場があり 

海岸に立てば 頭の真上をかすめるように 飛行機が着陸してくる



ホテルの近くで遊んだ後 ガイドブックを見ると ホテルとちょうど反対側の浜に

グラスボートがあるようなので 午後になって タクシーで行ってみた



シーズンオフで グラスボート乗り場には観光客もほとんどいない

結局 集まったのは 私たち夫婦だけ

ボートのおじさん こんなのでやっていけるのか?


海中の珊瑚礁やら魚やらを ガラス越しに見て

30分ほどで戻ってきた

そしたらおじさん

「もうホテルに帰るのかい? どこに泊まってる?

ああ あそこまでなら 歩いてだいぶかかるよ

この時期はバスもないし タクシー呼んでやろうか?」と言ってきた

やけに親切だなと思ったが 帰る術(すべ)もないのでお願いすることにした

おじさんがどこかに電話をかけ しばらくして タクシーがやってきた

そしたら タクシーの運転手が降りてきて おじさんと何やら話をしている

よく見ると お金の受け渡しをしている

あ〜 そういうことか・・・

おじさん 積極的にタクシーを呼んでやると言ってきたけど

知り合いのタクシーを呼んで その分いくらか マージンもらうようなシステムになってるんだな

ちょっとイヤな気分になったが もうタクシーも来てしまってるし

こんな田舎だし まぁ仕方ないかとあきらめた

運転手が車に戻ってきて 自分たちも 車に乗り込んだ

車がゆっくり動き始めたときに 運転手が言った

「おじさんにお礼 言っといたほうがいいよ」

「は?」

「おじさん タクシー代 払ってくれたよ」

「ひえーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

お、おじさん!!!! な、な、なんで????

そりゃ グラスボート代より高いよ!!!!

あわてて車の窓を開け

「ありがとうございます!!!」

おじさん 手を振って 「あいあい」と言ってた

恐るべし!与論島の人!!!





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