mixiユーザー(id:12923117)

2018年06月14日09:19

356 view

『ラッカは静かに虐殺されている』感想

〜戦後史上最悪の人道危機と言われるシリア内戦。2014年6月、その内戦において過激思想と武力で勢力を拡大する「イスラム国」(IS)がシリア北部の街ラッカを制圧した。美しかった街はISの首都とされ一変する。爆撃で廃墟と化した街では残忍な公開処刑が繰り返され、市民は常に死の恐怖と隣り合わせの生活を強いられていた。海外メディアも報じることができない惨状を国際社会に伝えるため、市民ジャーナリスト集団“RBSS”(Raqqa is Being Slaughtered Silently/ラッカは静かに虐殺されている)が秘密裡に結成された。彼らはスマホを武器に「街の真実」を次々とSNSに投稿、そのショッキングな映像に世界が騒然となるも、RBSSの発信力に脅威を感じたISは直ぐにメンバーの暗殺計画に乗り出す〜
   <公式HPさんより> http://www.uplink.co.jp/raqqa/

日本版ポスター
フォト


英語版ポスター
フォト


観たいというより、これは絶対観なきゃいけないと、作品の事を知った時からずっと思っていて、県内で唯一観れる1週間限定公開の劇場に、なんとか都合を合わせて行ってきました。

ISは、ラッカでは人々は安定した市民生活を送っているというプロパガンダを流していた。
いや、そんなことはないとRBSSは報じる。物資は窮乏し、日常的な暴力が蔓延している。

通りに面した公園で、次から次へと、目を覆いたくなるような残虐な処刑が行われる。
一瞬の弾丸で。。。斬首で。。。いとも簡単に、人間の・・・人の・・・命が奪われてゆく。
つながれ、さらし者にされる。見せしめにされる。。。

そして別の意味であまりにも恐ろしかったのが・・・ISが小さな子供たちを洗脳してゆくくだり。
プロが撮った高画質、アクション映画さながらの演出で「いかにISは素晴らしいか。君もISに入って楽しく有意義な時間を過ごさないか?」的プロパガンダビデオで子供たちにアピールする。
ある幼い子供は・・・可愛いぬいぐるみの首を無邪気にナイフで切り落とそうする。微笑みながら。楽しそうに。。。
これは、もう、衝撃以外の何ものでもありませんでした。
ぬいぐるみって、愛を注ぐものだよ。抱きしめて、愛情を感じるものなんだよ。。。
そうして、ISの狙いどおり、幼い兵士たちが誕生してゆく。

RBSSのメンバーたちは、国内ではもちろん危険、でも国外でも狙われる。
国内では、衛星アンテナも外すように命令され、常時、電波をチェックする車が街を徘徊している。
情報を外に流出させないようにするだけでなく、外からも中に入ってこないようにするためだ。
市民が外部からの情報を知りえないように。

RBSSメンバーたちは、トルコからドイツへ移動。
でも、ドイツでは、難民排除デモ活動と衝突。
メンバーたちは、常に危険にさらされている。それでも・・・真実を伝える闘いを続ける。

凄すぎるドキュメンタリー。☆をつけるのも、申し訳ない気がするが・・・4つ☆で。
命がけで作られた作品。どうか、どうか、多くの人に観てもらいたい。
8 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年06月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

最近の日記