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2018年04月20日11:03

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「国内問題」と「個人の自由」と「外交問題」の違い

靖国問題という代物は 日中間に突き刺さっている「棘」のようなものです

政治家の靖国参拝に賛成する人たちの多くが根拠としているのが

戦後 日本では A級戦犯全員の名誉回復が行われ
それに従って A級戦犯も靖国に合祀されている

よって 政治家の靖国参拝は 完全な日本の国内問題であり
外国にどーだこーだ言われる筋合いのものではない

というものなんです

たしかに「表面上」は一理あります

しかし…

一旦 日本を離れて ドイツでたとえてみましょう

もし ドイツ議会が
アドルフ・ヒトラーであり ユダヤ人虐殺を指揮した手合いなりの名誉回復を行い
それに基づいて ドイツの政治家が ヒトラーであったりの墓参りを公的に行ったら



当然 欧州諸国であり アメリカであり ロシアであり イスラエルでありから
ドイツは疑われますよね?

「ドイツの政治家も その政治家を選んだ有権者も
第三帝国の復興の野望を持っている」
と看做されてしまいますよね?

ドイツの問題だったら 日本人は比較的第三者目線で見ることができますが
日本の靖国問題になると 第三者目線を持てなくなってしまうんですよね…

(急に話題を変えますが)

日中平和友好条約(講和条約)が締結されてからの
中国政府の 十五年戦争に対する公式見解は

「若く英明だった昭和帝は 一貫して戦争に反対してきた
その証拠に 満州事変の不拡大方針を破った 当時の田中義一首相を

『話が違うではないか』

と一喝して 内閣総辞職まで追い込んだ

それ以降の 日本の一部反動層(A級戦犯)は 一貫して昭和帝を欺き続け
中国との全面戦争に踏み切った

その結果が太平洋戦争になったが
それらの戦争を通じて 日本の兵士であり一般国民は
一部反動層のために ひどい目に遭った
彼らもまた 日本の一部反動層の被害者なのだ」

だったわけです

これによって 比較的長い間 日中は友好関係だったのですが
政治家の靖国参拝は 中国政府の見解を前提とする限り
「日本の政治家は 一部反動層を神としている」
わけで
これによって 胡耀邦であり趙紫陽が失脚して
今の日中関係に至っているわけです

A級戦犯の名誉回復は 日本の国内問題です

政治家であっても 休日に マスコミを連れていくことなく
個人の心として靖国に参拝することは
個人の自由の問題です

政治家であっても 自分のじーちゃんが守っていた島が陥落した日に靖国を参拝することは
単なるお墓参りです

中国政府は これらに関しては 一切文句を言っていません

しかし

政治家が 政治家と言う肩書で 靖国を参拝するとなると
中国政府の 十五年戦争に対する公式見解から考えると
「日本の政治家は 一部反動層を神としている」
となってしまって それで外交問題になってしまうわけです


僕も1人の日本人ですから
「いくら罪があったとしても 死刑と言う形で もう充分に罰を受けているんだから
そこまで憎まないでほしい」
と思う気持ちはあります

しかし…

そう思う「普通の日本人の心」は
米粒1粒の中にも 88人の神様が宿っていると考える 日本人の宇宙観と
この世は「神」と「悪魔」の 代理戦争の場なのだと考える一神教の宇宙観とは
どうしても相いれないものなんです…

日本人の宇宙観は 悪いことばかりではなく 良い点のほうが多いです

たとえば 日本人は オウムのような手合いを除けば
非常に「宗教」に関して「寛容」です

だから ミッション系の学校の先生が 普通に天理教だったりPL教だったりすることもあるし
相撲取りの大砂嵐(エジプト人 イスラム教徒)が
場所前に神社でニ礼二拍一礼をして
「日本人は 自分の宗教に対して 敬意をもって接してくれる
だから 自分も 日本人の宗教に対して 敬意を払わないといけない」
と言ってくれたりするわけです


しかし こと靖国問題に限って言うと
この日本人の宇宙観が
心の中に 自然と 中国に対する反感を生んでしまっています…









■衆参76議員、靖国参拝 尾辻氏「総理もぜひお参りを」
(朝日新聞デジタル - 04月20日 10:13)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5078845
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