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2018年03月10日16:54

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魚心あれば水心あり

北朝鮮と言う「単語」だけで
無条件に脊髄反射してしまう人は あまりにも多いです…

しかし この今の状況を
「この国なりのやり方の 非常に洗練された『洗脳』の産物」
なのかもしれないと考えられる人は あまりにも少ないです…

今ここでは 一旦「普通の日本人」であることをやめて
「北朝鮮の目に映っている『地理』『世界史』」
という視点で考えてみることにします

言うまでもなく 朝鮮戦争を始めたのは金日成でしたが
「国連軍」
によって 北朝鮮そのものが壊滅しそうになった時
地上部隊を送り込んだのは中国
航空優勢を提供したのはソ連
です

当時の中国は 北朝鮮がなくなると そこからアメリカ軍であり国民党軍が侵攻してくる「脅威」に晒されていたので
彭徳懐の軍閥を全部朝鮮半島に投入し
同時に周恩来はモスクワに出向いて スターリンに対して「力を貸して欲しい」と頼みました
これに対してスターリンは
「中国本土はソ連空軍が守ろう しかし朝鮮半島でアメリカと直接対決するのは避ける」
と言いました

これに関しては
どうやら当時のソ連は イランを足掛かりにして 産油地帯であるアラブ諸国に侵攻したいと思っていたのに
それに回せるはずの空軍であり陸軍を 石油が出ない朝鮮半島で使いたくない
という思惑があったと言われていますが 真実は闇の中です…

そうやって生き残った北朝鮮の地理を見てみると
北側では 中国とロシアの2国と国境線を接していて
南側では 韓国であり その後ろ盾のアメリカと国境線を接しています

日本は島国なのでピンとこない方もきっとおられるでしょうが
日本への軍事侵攻には 必ず上陸作戦〜橋頭堡の確保〜使える港湾の確保
という手順を踏まなければいけないのに対して
北朝鮮は
アメリカ ロシア 中国
という 地球上でもっとも凶悪な国3つと国境線を接しているわけです…

つまり 北朝鮮と言う国は
アメリカ軍と対峙しようと思ったら
中国ともロシアとも 良好な関係を築いていないといけません

北朝鮮が核兵器に手を出したのは
マスコミが騒いでいる
サダム・フセインでありカダフィ大佐の末路から学んだものではありません

確かに 核兵器とそのキャリアの開発&維持には 多くのお金がかかりますが
通常兵器の体系を 常に最新のものにしておくことのほうが 桁違いに多くのお金がかかります

この先例が中国で
冷戦時代後半 中国とソ連の関係が悪かった時代
中国は 通常兵器の体系を最新のものに維持しておくお金がなかったので
核を開発して 自国の抑止力にして生き残った歴史があり
北朝鮮は その先例を見習っているだけです

今申し上げた冷戦時代後半
中国は「東洋のNATO」と言われていました

当時のソ連軍の常備兵力の半分弱を 中国との国境線に釘づけにしていて
同時にソ連に 莫大な軍事費負担と常備兵力の負担を強いていたからです

この中国の力がなければ 冷戦はソ連が勝っていた可能性が大きいです

当時の北朝鮮を考えてみましょう

中国 ソ連 両方とも
ガチでケンカになったら 北朝鮮には勝ち目はありません

また北朝鮮は
ソ連(ロシア)から見ると 喉から手が出るほど欲しい「不凍港」
中国から見ると 中国本土防衛のための緩衝地帯
で またどちらの国も 「裏切り」を 一種の美徳にする国です…

当然 どちらの国とも良好な関係を維持し続けないと
北朝鮮は生き残れなかったわけです…

そして冷戦が終わり 中国とロシアとの間で国境線が確定したことで
中国とロシアの関係は非常に良好なものになり
そのおかげで これまでがお互いの国境線に釘づけにしていないといけなかった莫大な常備兵力の負担も 軍事費の負担も なくなってしまったことで
この両国には その分の「余力」ができて
その「余力」が 今アメリカを苦しめています

またアメリカは スケベ栗きんとん〜凶悪ブッシュの時代に
「もう国同士の大戦争はない あるのは対テロ戦争などの戦争だ」
と考えてしまって それに続いたオバマ大統領の時代の軍事費削減によって
航空機の稼働率などの
「基礎体力」
が 大きく損なわれています

また アメリカと西側諸国の力だけでは
中国とロシアの蜜月が続いたら この連合軍相手では 明らかに不利です

一方この状況を 北朝鮮の目線で見てみると

冷戦時代を通じて 自分たちを常にアメリカ軍の正面に晒しておきながら
ソ連はソ連で 
スターリン〜フルチショフ〜ブレジネフ〜ゴルバチョフ〜ソ連崩壊
の流れの「権力闘争」に いつまでも明け暮れ
中国は中国で
中国国内で唯一 林彪の軍閥に対抗し得た彭徳懐の軍閥がなくなってしまったことによって起きた
文化大革命〜林彪の野望〜林彪の最期
であり
中国が「東洋のNATO」として アメリカに阿漕にこき使われたことによって ソ連が崩壊した歴史であり

これらを全部見てきた金日成は
「北朝鮮のような小国では 権力闘争なんかやっていたら たちまち中国かロシアが侵攻してくる」
と考えたが故に そういう意味で最も信頼できる
「血筋による継承」
を選び
また 自国の国力を考えた場合
アメリカ ロシア 中国 このどの国が相手でも
「抑止力となり得る」
レベルの通常兵器体系の開発であり維持にかかるコストなど 到底捻出できるはずがないので
その意味において「安上がりな抑止力」である核兵器とキャリアを選んでいるわけです

そういう意味において 金正恩が最も欲しいのは
「アメリカによる体制保障」などのレベルではなく
「アメリカとの同盟」「アメリカの核の傘」のはずです

一方 アメリカにしてみたら
今の中国とロシアの蜜月がいつまでも続いたら アメリカのほうが先に疲弊してしまうことは明らかで
「アメリカの本音」は 再び中国を「東洋のNATO」にしてしまうことを望んでいて
しかし そのための「カード」はない状態で



もし金正恩が そこらへんまで見極めていて
「北朝鮮が その『カード』になろう」
と アメリカに切り出した場合

つまり
北朝鮮の核は アメリカだけを狙っているのではなく
モスクワや北京に対する抑止力でもあると言うことにしてしまい
その方向でアメリカと何らかの密約を交わす意思を持っている場合



世界中で それを受忍できないのは この国だけになるはずです…











焦点:北朝鮮の対話姿勢、核開発の「隠れみの」か
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=52&from=diary&id=5020143
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