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2018年02月16日09:23

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新聞報道で知った常識の変質

■奨学金受けた息子亡くし8年、夫婦に265万円の督促状
(朝日新聞デジタル - 02月14日 17:49)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4986567

ネットニュースでは報じられていないが、
2月14日付けの朝日新聞 朝刊では、こんな記述がありました・・・

 関西地方に住む非正規のエンジニアの男性(33)は、この「期限切れ」が3年後に迫る。私大(理系)在学中に670万円を借りた。卒業後に09年に就職したIT企業では、残業が月100時間を超えた。次の会社でも深夜まで働き、年収306万円。うつ病と診断され、休職と転職を繰り返したこれまで7年分、返還猶予は認められた。仕事が見つかっても、猶予の条件で年収300万円を超えないように気をつけてきた。残額は600万円ある。
 じつは、住宅ローンの返済も抱える。結婚後、妻の強い要望で、1900万円の中古マンションを買った。頭金の半分は義母が出してくれた。返済は月5万5千円。それまでの家賃と変わらないと思い、踏み切った。でも体調は回復せず、思うように働けない。

前段だけ読むと、就職後の苦労譚にも取れますが、後段で驚かされました。
 [借金600万円を抱えたままで、新たな借金を始める]
義母の負担した頭金がいくらかは分かりません。それでも義母の出した頭金は半額なので、残り半額は本人が負担している訳です。
 「それまでの家賃とは変わらないと思い」
この表現から、住宅ローンの返済額はそれまでの家賃よりも高額であると読み取れます。
もしかしたら好条件の中古物件だったのかも知れませんが、彼はその前の借金600万円以上を残した状態で住宅ローンを組む。即ち、この時点で多重債務者となった訳です。最低限の生活の為の多重債務ではなく、自己の生活をより良くする為の多重債務であり、これは避けられた多重債務です。
この後段の後に、記事は次の様に続いています・・・

 大学時代の成績はトップクラスで、4年間、授業料の半額を免除された。それでも、正社員にはなれなかった。子どもを持つつもりも、その余裕もない。
 うつ病で5ヵ月休んだ昨年は、妻と合わせた収入が200万円足らず。猶予が切れ、自己破産すれば自宅マンションを失うこととなる。持ち家を手放したくない妻からは、離婚を切り出されるかも知れない。「ゴールが見えず、無力感しかありません」

この2段の中で「大学時代の成績はトップクラス」とのことですが、どの程度の大学かまでは記されておりません。東京大学なのか俗にいうFランクなのか全く分かりません。
また「正社員にはなれなかった」とのことですが、それは彼自身の希望企業が彼の学力や能力とか出身大学と折り合わなかったかは触れられていません。もしかすると、彼の人間性に問題があり、企業側から採用を控えられたのかも知れません。
いかにも[優秀な若者でも正社員になれない]不幸譚にも聞こえますが、これだってどこまで不幸なのかも分かったものではありません。

借りた金を返していない上に、借金を重ねた挙げ句の自己破産。
当然、貸し出した育英資金組織への全額返済は望めないでしょう。

私も妻と結婚する前に妻から日本育英会からの奨学金を返済している事を告げられており、その返済を承知で結婚しました。実母の面倒を看ることや私の勤務時間が不定期な事もあり、妻は専業主婦の道を歩むことになりました。幸い私の薄給でも生活を切り詰めることで完済致しました。
借金の返済は決して楽な事ではありませんが、決して不可能な事ではないのです。

一部のマスコミが
 「奨学金は単なるローン」
 「返済の必要のある奨学金は不幸の元」
 「給付制奨学金でないことが間違い」
と、社会を煽動する様な論調で記事を書いておりますが、
要は
 「借金をした以上は返済する為の生活設計をする」
こんな当たり前の事を怠っている人が多過ぎるのではないかと思っております。

 「返済義務の無い給付制奨学金の新設を」
との論調や声もありますが、その原資は誰が出資するのでしょうか?
日本の国家予算は今もって借金によって賄われているのです。
それを更に借金を増やせと言うのでしょうか?
 「自分の懐さえ侵されなければ、何でも税金頼み」
こんな馬鹿な論調を張れるマスコミにも呆れるばかりです。
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