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2017年11月28日23:42

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「モーリス・ベジャール・バレエ団」日本公演

「モーリス・ベジャール・バレエ団」による日本公演で、モーツァルトの歌劇「魔笛」全曲をバレエ化した演目を鑑賞。

同じ演目は、まだモーリス・ベジャールが存命中、82年に「20世紀バレエ団」として来日したときにも上演されている。僕は当時、まだ大学生で、NHKの教育テレビ(いまのEテレ)で放映されたものを見て、随分と感銘を受けた記憶がある。

モーリス・ベジャールはもう既に亡くなっているが、彼の振り付けそのままで、同じ演目を生で観る機会を持てることになろうとは思ってもいなかっただけに、今回の公演は前々から非常に楽しみにしていた。

公演場所は、先週も来た「兵庫芸術文化センター」であるが、今回は大ホールの方。座席は前から2列目の真ん中。オペラ公演であれば、オケ・ピットの真上に位置する場所である。

バレエの公演はちゃんと観るのは、8月のマニュエル・ルグリのガラ公演に続いて2回目である。

バレエのような演者の肉体を駆使する演目を今回のような真ん前の座席で鑑賞するとどのようなことになるのか。結論から言えば、やはり目の前で体験することで実感できることが多々あるということであろう。

バレエ・ダンサーの肉体というのは、鍛え抜かれたアスリートそのものであり、一片の贅肉もないまるでルネサンス彫刻な、それだけで鑑賞に値する見事なもの。そうした肉体の群舞を目の当たりにすることができるだけで、おカネを払う価値があるというものであろう。

バレエのことはよく知らないが、動きのある演技よりも、静的なポーズを決める(歌舞伎で言えば見栄を切るような場面)の方が、肉体的にハードなのであろうか。鍛え抜かれたダンサーといえど、筋肉が緊張してピクピクと微かに痙攣しているのや、息遣いや汗まで間近に接すると、バレエというのは芸術であると同時に体操競技のようなものだなと思ってしまう。

モーツァルトの「魔笛」自体は、とても好きなオペラなので、耳にタコができるくらいに何回も聴いている。82年の公演と同様に、往年のベーム指揮のベルリン・フィルによる演奏が音源として使用されていた。こういうところも含めて、できるだけベジャールの意思を活かそうとしているのであろうか。
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