えっと、この夏ぐらいからとある社会実験をしていました。
友人に一枚噛まないか、と誘われたものです
簡単に言うと貧困家庭の子供たちに勉強を教える、というものでした
ただ、すべて自腹
教材を用意したり、印刷したり、その場所を確保したり
まあ、やってることは勉強会と変わらんです
田舎に住んでいるので僕が直接教えるということはほとんどなく、たいていは物の用意といった後方支援でした。
もちろん、軌道に乗れば誰かが独立起業するという前提ではありました。
なので、公的支援は一切使わずに現金で全部処理して、具体的にいくらぐらいかかるのか?というのも測っていました。
得られた結論はいくつかあります
・貧困家庭ではそもそも学習という発想が家庭の誰にもない
・勉強に費やす運営費があるなら、その金で食事を用意してほしい
・専従スタッフなしでは限界がある
・気力の続くスタッフというのはほとんどいない
・貧困家庭への学習支援はあまり有効ではなく、生活習慣の定着などの方が有効である
このあたりです
難しい問題もあるだろうし、友達がイージーな想定で人を集めたからという点もあるでしょう
一番は設定層のミス
・全日制の普通中学に通っている
ただ、それだけの基準で集めたので。
どうも僕と一人の友人は設定層が顧客層からずれると思っていましたし、常に伝えていました。
発起人をはじめ、若い大学生スタッフは
「普通課程で学力も普通、意欲はとてもあるが家庭が貧困である」
という層を想定していたようです。
なんというか、昭和の定時制のようなイメージだったんでしょうね。
まあ、無謀ですよね
結局、子供が近くで飲酒喫煙したという触法行為が問題になり閉鎖されましたとさ。
ボランティア支援だったので代表ともども特に大きな問題には至りませんでしたが。
学習ボランティアは今日日は成立しないと思いました。
本人の環境の問題が大半なので、相当強い意志がないと難しいでしょう
筆記用具の持ち方から五十音図、アルファベット、四則計算を中学生に教えるというテーマとしては非常に簡単なものでもほぼ達成できなかったようです。
僕は噛んでいただけなので、まあ失敗を前提にしていたのであまり痛手ではありませんが。
発起人の人はやや精神を病んだようです。
誘った友人はさほど気にしていないようでした。
まあ、冷静に考えればわかることなので
僕の損失は、現金一本ぐらいでしょうか。
後は家にたまっていた筆記用具や山ほどあった裏紙の提供、ダブりの文庫本なので特に痛くはないです
善意というのも伝えるのは難しいな、とええ年をして改めて思いました
そして、プロではないのだから金や物だけ提供するのが現実的な支援だと思います。
別に人助けをできるほど裕福ではないのですが、友人に頼まれたら仕方ないなというところでした。
友人は善人で、絵にかいたような良い人ですが周り広くこういうネタを集めてくるので少し現実を見てくれたらええなぁ、と思います。
僕も友人もどちらかと言えばリアリストなのですが、友人は知人の情に流されるタイプの人です。
僕は友人の情には流されますが、知人の情には流されないタイプなので。
今朝、清算が終わったということでひと段落です。
4月の準備から初めて実質半年で失敗したわけですね。
昔後輩がFXで100万とかした話をしてましたが、あれに似たようなもんです(笑
偽善と投機を考えれば投機の方が健全だな、という気がしなくもありません
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