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2017年11月12日02:37

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利己的な遺伝子

その昔 と言っても 日本ではもうバブルが崩壊していた時期に
リチャード・ドーキンスと言うおっさんが
「利己的な遺伝子」
という ネオ・ダーウィン論者として書いた 進化論の啓蒙書のような本があります

一言にまとめてしまうと
”生物は 全て 「遺伝子の乗り物」であって
自らのコピーを 次の世代に より多く より有利な形で残すことを
最優先にプログラミングされている”
と言ったわけです

詳しくは本を読んでいただきたいのですが
その生物の種類によって その「繁殖戦略」は違うわけで
たとえば 魚はアホほど多くの卵を産むことによってなんとかしようとしますし
雄のライオンは 群れを率いている別の雄のライオンに勝って 嫁さん全員奪ってしまうと
最初に 前の雄との間にできている子供を全部殺すことによって
雌のライオンが自分の遺伝子を持っている子供を産んで育てることに専念させたりしています

この本の中で このおっさんは
こういうたとえ話で 遺伝子にプログラミングされている繁殖戦略について説明しています

まずは いくつかの「仮定」から

・その生物には雄と雌がいて 性差は1:1
・雄の繁殖戦略は
 1:ヤリチンになりきって 雌に自分の子供ができたらソッコーで別の雌を探す
 2:貢君になりきる
の2種類
・雌の繁殖戦略は
 1:ヤリマン
 2:貢君しか相手にしない
の2種類
・雌は ヤリチンに当たったら 子育てを自分だけでしないといけないので
 次の世代を残せる数が少なくなる

どこから始めても 基本的には無限ループの話なのですが
まずは 雄の大半が貢君である場合から始めましょう

この場合 ヤリマン戦略が最初に成功します
なんでかと言うと
貢君しか相手にしない雌は 貢君の中でも よりよい条件の貢君を探すほうが 繁殖に有利だと考えて 結局そういう雄に当たらない可能性がそれなりにあるのに対して
ヤリマン戦略だと たとえ多少貢君が貢いでくれるお金が少なくても
必ずある程度は貢いでくれるので それだけ自分の遺伝子を残しやすくなるからです

でもこうやってヤリマン無双の時代が来ると
次にヤリチンが出てきます
ヤリチンにしてみたら 雌がヤリマン無双なので
エッチの相手には困らないわけで
たとえヤリマンに子育てを任せてしまって それによって自分の遺伝子を有利な形で残すのには不利でも
それ以上の数の雌とエッチしたらいいだけなので
ヤリチンが天下を取る時代になります

でも その一方で ヤリマンは必然的に子供を残せる数が減るので
当然ヤリマン遺伝子を持っている雌の数も減ってしまうわけです

こうなると ヤリマンが絶滅危惧種になって
貢君しか相手にしない雌の割合が 相対的にどんどん増えていきます

こうなると せっかく増えたヤリチンの子孫は
大半の雌に相手にされなくなるので 急に勢いがなくなって
今度は貢君全盛期が来ます

しかしここでも 貢君しか相手にしない雌は
貢君の中でも よりよい条件の貢君を探すほうが 繁殖に有利だと考えて 結局そういう雄に当たらない可能性がそれなりにあるわけです

でも 貢君が全盛期だということになると
またヤリマンのほうが有利になって

と言う感じの無限ループなのですが

高校時代の数学で出てきた「極限」という考え方を採用して
ある程度ある「変数」をテキトーに決めてあげると
世代を重ねると 必ず
・雄はヤリチンも貢君も共存する
・雌はヤリマンも貢君しか相手にしないのも共存する
ことになって 変数の値によって 雄も雌も 2つの繁殖戦略の割合が一定の値に収斂していきます

たとえば 雄ではヤリチン35%貢君65% 雌も同様 だとします



ここからが本題です

繰り返します
ここからが本題です

この356%と65%と言うのは
別に完全に「生命体」として分離されているわけではなく
繁殖可能年齢の間の35%の時期がヤリマンで 残り65%の期間が貢君専用であってもいいわけだし
心の中の35%がヤリチンで 残り65%が貢君であってもいいわけです

また この数値は 変数をテキトーに決めてしまっただけなので
社会が変わっていくと 当然変数の値が変わってくるので
35%と65%も変わってくるわけです

たとえば今の日本のように 男性も女性も一所懸命働いても 子供を1人作るのがやっとな状況では 当然ヤリマンが不利→ヤリチンが不利→女性の要求水準がどんどん上がっていく な状態になっていくし
逆に 高い独身税を取って そのお金で女性の子育て支援をするような社会になると 当然ヤリマンが有利→ヤリチンが有利 になっていくわけです

事実 いくつかのEU諸国に見られるような 非常に子育て支援が充実している国では
女性の生涯出生率も回復してきているのですが
そのかわり 女性の生涯における婚姻回数の平均も当然上がっていって
20代の間に7回結婚して8人の子供を産むとかも多くなっていってます

ここから先は その国の文化の問題なので 最適解と言うのは当然その国によって変わっていくのですが
お上 「国」は 存続そのものが目的なので
当然「納税者」と「将来の納税者」の両方が必要です

これを積極的な移民の受け入れで解決しようとしている国の代表格がアメリカなのですが
日本には 移民を受け入れる度量がありません

つまり 移民の受け入れを行えない国が存続しようと思ったら
政策として
「産めよ増やせよ」
政策しか 本当は選択肢がないんですよ…



■「子どもが欲しい」は心の病 人生の停滞期にオンナが産みたくなる理由
(ウートピ - 06月15日 14:52)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=184&from=diary&id=4622060
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