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2017年10月30日23:59

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日本のサグラダ・ファミリア

未だに建築途中の、スペインはバルセロナの教会、サグラダ・ファミリア。
世界遺産にも登録された、アントニ・ガウディの作品です。

一応、144年の時を経て2026年に完成予定だとか。



日本にも、同じころに工事着工して、未だに終わりが見えないモノがあります。
そう。



『横浜駅』



JRだったり、私鉄だったり、地下鉄だったり、横浜市だったり。
色んな団体が工事を実施して今に至っております。
今の段階だと2030年工事終了予定で、サグラダ・ファミリアよりも工事期間が長いとか長くないとか。
いつ行っても、どこかかしら工事していますね。



そんな日本のサグラダ・ファミリア。
横浜駅を題材にした小説がこちら。



フォト



柞刈湯葉:横浜駅SF

改築工事を繰り返す“横浜駅”が、ついに自己増殖を開始。
それから数百年―
JR北日本・JR福岡2社が独自技術で防衛戦を続けるものの、日本は本州の99%が横浜駅化した。
脳に埋め込まれたSuikaで人間が管理されるエキナカ社会。
その外側で暮らす非Suika住民のヒロトは、駅への反逆で追放された男から『18きっぷ』と、ある使命を託された。
はたして、横浜駅には何があるのか。
人類の未来を懸けた、横浜駅構内5日間400キロの旅がはじまる―。



読了。



発想は良し!
思わず、吹き出す概要。
神奈川に住んでいる人間なら納得の世界観www
思わず手に取って読んでみたくなります。



しかし、面白いと感じるのはその設定と世界観。
正直、後半に進むにつれてネタ切れ感と失速していく感じが大きいです。
特に大きな盛り上がりも無く、主人公の「なんとなく」で進んでいく感じが、あまり好きじゃないです。
青春18きっぷで「なんとなく」横浜駅に入り(実際は命がけ)、「なんとなく」行きついた甲府で重要人物と会い、流されるまま「重大な選択」を迫られる。。。
あまり感情移入できなかったなぁ。。。

短編だったなら、もうちょっと上手く描けたのではないかと思います。



各章のタイトルが

時計仕掛けのスイカ(→時計仕掛けのオレンジ)
構内二万営業キロ(→海底二万里)
アンドロイドは電化路線の夢を見るか?(アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)
あるいは駅でいっぱいの海(→あるいは酒でいっぱいの海)
増築主の掟(→造物主の掟)
改札器官(→虐殺器官)

と、パロディに溢れているので、きっと内容にも私が気づかないパロディが盛り込まれているのかと思います。
が、設定とタイトルに惹かれて読んだ読者には伝わりにくいかな。
そこが、惜しい所かと。
もっと、分かりやすいネタを仕込んでほしかった。。。



外伝部分が、別冊で書籍化されているみたいです。
少しの期待を込めて、読んでみますかな。



もともとはTwitter発らしい
B’z『いつかのメリークリスマス』を聴きながら
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