mixiユーザー(id:382138)

2017年06月05日00:50

461 view

ボリショイ ジゼル

前々から安いチケットを買っておいて
半分買ったことを忘れかけていた。。。
ま、完全には忘れずきちんと行ったのだけど
会場に入ったら、

なんか、華やか。

なぜ??

そんな今日売れる日だったの?

それとも、家と会社に閉じこもっていて
世の中と断絶中だったのかも。

どれだけ久々のバレエ鑑賞かわからない程だし。


久々だったのは、
実は、引っ越し以来、オペラグラスというか双眼鏡
が行方不明だったのね。
今日も、行くまで、自分がオペラグラスの所在を知らないことを
知って、部屋を解体した。

二個目の解体で運よく見つかった。

そんなにすぐに見つかるなら、
もっと前から探せば良かったのにとも。
いや、二年間ずーーーーーと見つからなかったけど
今日、ひらめきで見つかった!!きっと。たぶん。

2年間開かずの箱を探せば良いと検討がついただけとも。




で、2年後のギャップの本日。
華やかなのは、もしかすると初日だったからなのかも。


席は大好きな安くて見やすい席。

最初は、木こりのハンス君とアルブレヒトの鑑賞。

いやーーーどっちもいいじゃん。
ついでにアルブレヒトのお付きの人もいい。

良いというのは、好みのタイプの
顔と所作を含めたダンサーという意味。


特に、ハンスがいい。(私の中ではヒラリオンだけど)
嫉妬深くて、真実を求める真面目君。
世の中斜めに見ようよ、もっとね。
と言いたくなるストレート。

ロシアだからなのか、
リアクションがオーバー。
オペラグラスがとっても役に立つ。

ジゼルそっちのけで、男性ウォッチング。

アルブレヒトは
イーゴリ・ツヴィルコ で、
濃い系。小柄で、陽気で素敵な男性風。
女性好きな男性の軽薄さを研究したのか
地なのかよくわからないほど、自然に醸し出している。

いゃーー、ホント、軽薄なのよ。

それが男性というものだから良いのです〜。

そして表情も豊かで、ウォッチングが楽しかった。


身バレして、最後、本当の婚約者に挨拶するときは
貴族に戻ってしまう切り替えの葛藤と追い詰められ感が
また良かった!!
個人的な見どころ。

ハンス(デニス・サーヴィン)は、今回は全然良い場面がないけど、
スパルタクスで踊ったらもう本当に素敵な人じゃないかと
想像に浸った。木村さんと同等ぐらい楽しめるなんて意外な発見。
踊れて、深く考える人であって、情熱的じゃなきゃ
この役はただの引き立て役になるんだけど、

うまい人が踊ると、舞台に深ーーい味わい、楽しみが出る。

最後、ジゼルが死んでしまって、
その場に残るバージョンだった。
優しい人柄のアルブレヒト。

ジゼルを見る暇がなかった一幕。

その割に、村人たちの私の好みの踊りをする女性探しや
土方系のおっさんダンサー見学もしていたのだけど。
ボリショイの男性ダンサーはほんといろんな人がいて
目と心の保養。

ゴリラ系の人や、プーチンみたいな顔の人。
どれだけバレエ踊ってきたんだろうと想像を掻き立てられる
太い足とか。(良し悪しは別として)

舞台とは思えないようなリラックスなゆるみ笑顔の男性とか。
本当に工事現場の休憩時間に思えたり。
そんな雰囲気が溜まらなく好きだったり。


2幕のハンスのなりふり構わぬ懇願ぶりは、
人間らしかった。
さらに、怒りの執念の炎を燃やす女性ウィリも
怖すぎた。多数で1人を殺すんだから。

物語とはわかっていても、
死んだらこの世との邪念は打ち切りたいもの。
バレエだから、踊っているのが見えるけど、
これ怨念だけのエネルギーだったら…。
負のパワースポットに違いない。

そんな迫力がある舞台だったわけなのです。
ミルタの迫力じゃなくって、全員の塊の迫力。
そうそう、パドブレが圧巻!!!
あんなにみんな細かいのは素敵だった。。。


お墓参りのアルブレヒトは、なかなか良い。
けど、一幕の方が自然だった。
でも、初めて、見えないジゼルの気配を感じ
百合の花で、ジゼルの存在を確信するアルブレヒトを
初めて感じ取れた私。

そういった、空気感を出す回だった。


そしてクライマックス
アルブレヒトが殺される番になってからの
展開は、申し分なく、観客の予想通りに気持ちよく
進んでいく。

展開に感情が予定通り翻弄されました。。。

ここで予定が狂うととても気持ちが悪い。



アルブレヒトの苦しむ振りは
カトルバージョンで
派手さはないけど、私は好みだった。

最初は、操られるように手はだらりとして
軽く高くカトル

だんだん、手が平行になってきて、

最後は、手でひっぱりあげ

顔も苦悩してきて、



振り付けも苦しいハードな物だし
苦しめられている場面だし

なんで、こんなに


他人が苦しんでいる姿が
こんなにも楽しいんだろうと、
凝視。


申し訳ない度、苦しい振り付けであればあるほど
苦しい顔になればなるほど


楽しい場面!!!!


こういう性癖って人の心の醜さなのでしょうか。。。
人を殺したいとは全く思わないけど、
男性ダンサーが苦しむ場面は好き・・・・


女性ダンサーは、駄目ね。
かわいそうになってしまうから。



存分に苦しんでもらった後は、



ジゼルが時間稼ぎして


夜が明けてきて


時間切れ。




席からはお別れのシーンはあまりよく見えなかったけど

悲しいシーンでした。


ジゼルとアルブレヒトのチャンネル(波長)があった
最初で最後の瞬間で
彼らは巡り合うことはない、永遠のお別れ。

ジゼルは、なんとなく成仏しちゃうんじゃないかな。
アルブレヒトを見守っていくよりは、
もっと大きな愛というもの、博愛の世界に行きそう。

そんな雰囲気。


アルブレヒトは、また日常の貴族の世界に
きちんと戻っていくのだと思う。


いい舞台でした〜。

ちなみにジゼルは、エフゲーニヤ・オブラスツォーワ。




デニス・サーヴィンはパリの炎にもでるらしい。
ちょっと見てみたい気も。

ボリショイ劇場にもやっぱり行ってみたい〜。


もう一つ、ボリショイとマリインスキーのダンサーの行き来が
激しくて頭の中がグチャグチャ。

2 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する