ゲームパッド標準装備のUMPC(ウルトラモバイルPC)、GPD Winが手元に届いてから早一ヶ月。
中華タブの系統だけに細々とした問題はあったが、携帯性の非常に高いUMPCとして、エミュ機としての使い勝手の良さは折り紙付きと言える。
で、ちょこちょことエミュの設定をして動かしてみたので、雑感を書き留めておく。
なお、私のGPD WinはOSをクリーンインストールしたため、Windows10のアニバーサリーアップデート適用済みとなっており、噂によればDirectX9の動作速度が落ちているとのこと(MSさっさと直せ)。そのあたりも踏まえて参考にする人は参考にして欲しい。
○セガマーク3、メガドライブ、セガ全機種
使用するエミュはFusion一択。なのだが、他のPCの環境をそのままコピーして動かした時点では、音声は出るものの画面が表示されず、かなり難儀した覚えがある。
この原因は、Windows8環境での不具合(フルスクリーンで動作させたとき、なぜか表示速度が60FPSに達しない(※)という現象)を防ぐためにFusionの実行ファイルと同じ場所に置いておいた対策用DLLにあった模様。そのDLLを削除すると無事に動作するようになった。
なお、Windows10でフルスクリーンにしようとすると「unable to set display mode」というDirectXのエラーが出てフルスクリーン化ができないが、これはプログラムのプロパティから互換モードを設定し、Windows7互換にすれば解決する。
そういや、まだメガCDの動作確認はしていなかったなあ。後でLUNARかゆみみみっくすを動かしてみよう。
※家庭用ゲームは1秒間に最大60枚(フレーム)の絵を表示する(60FPS)。まあ、実際は処理の都合で30FPS程度しか出ないことも多く、PC-FXソフトを開発してたときは1フレームしか表示しない絵があるアニメーションは作るなと先輩に教えられたものだが。
○ファミコン
使用するエミュはvirtuanes。国産で説明が分かりやすい上、実機と同じ画面比率での表示ができるため、愛用している。対応ソフト数で言えばnester系の方が、という話も聞くので、nnnesterJも用意はしてある。
さすがにファミコンクラスになると、技術的にかなり枯れているため、動作に問題はなし。
○スーパーファミコン
とりあえずはsnesgtかなあ。Snes9xを動かそうとしたとき、VisualCのランタイムだったか、DirectXの旧バージョンだったかのインストールが必要になった覚えがある。
この辺りもほぼ完成したエミュとなっているため、動作に不具合はなし。
他にBSNESから発展したhiganというエミュもあり、動作は重いものの、すべてのスーファミソフトに対応しているらしい。ただ、拡張子.sfcのファイルしか使えないので、使い勝手は悪い。常用しているエミュで動作がおかしかったり、動作しないソフトが出てきたときに使うくらいか。
○PCエンジン
Ootakeとか、MagicEngineとか普通に動いている感じ。
PCエンジンソフトは、なぜか手元にあったユナとかしか持っていないので、検証しづらい……(^_^;)
○ワンダースワン
マイナー機種故に、エミュの方も未完成感のある状態で開発が止まってしまっているのが残念なところ。
Oswan1.7.3の改良版とOswanJを使用してみたが、音声以外はOswanの方が良い感じ。Oswanの音声がOswanJ並に良くなればよいのだが、今時ワンダースワンエミュの開発をする人もいないと思われるので期待薄である。
まあ、実機のブザーに毛が生えたレベルのスピーカーから出る音声よりはマシであるが……。
○MSX
もうblueMSXで良いでしょ。最初、若干速度が遅い気もしたが、想定機種の辺りをいじっていたら直った感じ。
GPDWinには物理キーボードがあるため、キーボードにショートカットが割り振られているソフトでも快適に動作させられるのが魅力的。
○X68000
昔はWinX68k高速版を使用していたものだが、今のPCスペックであればどのエミュでも問題はなさげ。とりあえず、更新が続いているxm6_typeGで実機のHDDイメージやディスクイメージのエトワールプリンセスを動かしてみたりしたが動作に問題はなし。
これである意味、完全な環境の携帯版X68000が手の中に……。
○PC98
Neko Project IIがまだ更新されているようなので、そちらからNP21をダウンロードしてきて使用。9821ベースなら30行計画とか動くのかな? ともあれ、これまた実機のHDDイメージがきちんと動くことを確認。ビ・ヨンドや痕を動かしてみたり。
○PSP
PPSSPPが鉄板。というかこれ以外にあるの?という感じ。
プリンセスクラウンの動作がもたつくのが残念だが、問題ないソフトはまったく問題なく動く感じ。CFW入りの実機が生きているので、そちらで動かしたら?という気もするが(笑)
○PS1
epsxeを動かしてみたが、最新版の2.05ではソフト終了後も音声が鳴り続けるという不具合が。バージョンを落として2.02にしたら問題なく動作するので、そちらを使用することに。
○セガサターン
使用したエミュはSSF。他のPCの設定をそのまま持ってきたのが悪かったのか、当初はスキャンライン再現というにも無理があるレベルの縞模様が画面に表示されており、使い物にならなかった。
だいなあいらんを用いて動作確認をしていたが、色々と設定を変えてみてもどうにもアニメと音声のタイミングが合わない。
が、ふと思い立って設定ファイルを消し、初期状態に戻したところ、問題なく動作するように。速度的にはギリギリっぽい感じもあるが、だいなあいらんで問題がなければ、おおむね大丈夫な気もする。
完全再現系のエミュで、ふつうの人には意味不明の設定も多いため、下手にいじらないのが吉ということなのかも。
他にyabauseというエミュもあるが、竹本泉のロゴ絵が出たところで止まっており、使い物にはならなかった。
○ドリームキャスト
nullDCとdemulを使ってみたが、どちらも処理速度不足で実用にはならない感じ。
使用ソフトはティンクルスタースプライツ。nullDCだと、全体的に動作速度が不安定で実機並みの動いている部分もあれば、急につっかえて遅くなるときもありという感じ。 demulは動作速度は安定しているが、安定して遅いという形(^_^;)
見る限り、どちらのエミュも実機の70〜80%くらいの速度で動作しているようなので、フレームスキップ機能があれば実用的になるのかも、とひどく残念に感じる。
ただ、アドベンチャーゲームとか、動きのないものなら実用になるかも?
○PS2
さすがにこれは厳しい。
色々と高速化設定をしてみたが、実機の50〜80%を出すのがやっとという感じ。
もっともPCSX2の設定には詳しくないので、いずれ最適設定が出てきて実用になる可能性も?
他の機種についても気が向いたら試してみるつもり。
とりあえずはだいなあいらんを一周して動作の安定度を確認してみるかな?
なお、SFF(というかDirectX9系のゲーム)はWindows10のタッチキーボード&手書きのサービスと相性が悪く、プレイ中に落ちる可能性があるので、上記サービスは切っておくと良い。
GDPWinには物理キーボードがあるので、タッチキーボードとか使う機会はまずないし。
追記:上記のサービスを切ったのだが、やはりSSFは十数分後に落ちてしまう……解決策待ちかな?
追記2:と、思ったが、確認してみたらサービスが復活していた。起動方法を「自動」から「手動」に変えるだけでは休止状態からの復帰時にサービスが再起動してしまうのかも。とりあえず、「無効」に変えて様子見。
追記3:サービス無効でだいなあいらんはエンディングまで無事に完走。一方、FusionでメガCDのLUNARがタイトル画面前にフリーズするという現象が。こちらはオプションの「完全同期」をONにすることで動作。だが、同じくメガCDのうる星やつらはこの方法でも起動しない。こちらはGEN32で動かすか、Fusionのバージョンを3.63に落とすことで起動可能に。Fusionは更新終了前の最終バージョンでエンバグしたままの模様。
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