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2017年04月24日20:58

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【映画】 隠し砦の三悪人 【☆3.7】

※記憶保持が主目的の為ネタバレ全く自重していませんので、今後観る予定のある方は読まないことをお薦めします。
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【隠し砦の三悪人】 (DVD)
1958年

総合評価 3.6 → ☆3.7

「シナリオ」 (1.0) … 4 → 4
「演出全般」 (1.2) … 4 → 4.8
「心理効果」 (1.5) … 4 → 6
「視覚効果」 (1.1) … 4 → 4.4
「音響効果」 (0.9) … 3 → 2.7
「教養/啓発」 (0.8) … 3 → 2.4
「俳優/声優」 (0.7) … 4 → 2.8
「独創性」 (0.8) … 3 → 2.4
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【ストーリー】
敗戦国の姫と忠実な家来が、強欲で学習能力の無い百姓二人を言いくるめて大量の軍資金と共に、敵国経由で同盟国への亡命を試みるロードムービー。
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≪キーワード≫
邦画 時代劇

【魅力】
・シナリオ
・俳優

【不満】
・台詞が聞き取りにくい

【印象に残ったシーン・台詞】
奴隷達が暴動起こすシーン
馬上で八双の構えのシーン
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【少し突っ込んだ感想】
本家の方。

序盤はミステリー要素が強く、中盤からはロードムービーな展開となるが、ハラハラドキドキな展開の連続で面白い。まあ主に原因は百姓二人なんだけど。軽率な行動で自らを危険に晒したり、好きあらば金塊や姫を戴こうとしたりと、見ていて危なっかしい。C3POとR2D2も、この二人から着想を得て生まれたと聞かされたら納得行かないだろう。

高潔な人格と低俗な人格との対比が絶妙で、こういう最上級の身分と最下級の身分との組み合わせのロードムービーは個人的に新鮮だった。しかも全員が疑心暗鬼で、姫と侍すらイマイチ噛み合っていない。まあ、もう少し騙し合いみたいなのがあっても良かったけど。最終的には百姓2人は騙されて放り出された形にはなったけど、これでは誰が悪人か解りにくい。

とはいえ、監督がラストシーンにタイトルのネタバレ効果を持ってくる意図だったならば、やはりこれが最大限の演出だったような気もする…。必要以上に考え抜くタイプの監督だとは思うけど、結局のところ、選択できるパターンは1つだけなので、後は観客が汲み取れるかどうかに関しては、相性の問題と言えるかもしれない。

俳優が姫と侍にかなりの存在感を出していた。姫に関しては、完全なド素人を起用したらしい。あのKUROSAWA監督が、4000人の中から選んだド素人。よほど光るものがあったのだろう。確かに演技は不慣れだったかもしれないけど、逆に姫の不器用さが演出できていて悪くなかったと思う。


【蛇足】
リメイクはそれなりに努力は感じられたけど、そもそもこの映画に関しては改善の余地が殆どないので、必然的に手を加えれば加えるほど劣化版と評価されるのは仕方がない。手を加えなければリメイクの意味が無く、加えれば劣化する。これは監督も大変だっただろう。そもそも何故やろうとしたのか謎だけど。仮に同等のものが出来たとしても、「制作年月日」という数値はいじりようが無いので、結局評価は劣るだろう。古き良き名作に安易に挑戦してはいけない、という教訓となる作品だったと思う。
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