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2017年04月04日22:10

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【映画】 真夏の方程式 【☆3.4】

※記憶保持が主目的の為ネタバレ全く自重していませんので、今後観る予定のある方は読まないことをお薦めします。
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【真夏の方程式】 (DVD)
2013年
総合評価 3.4 → ☆3.4

「シナリオ」 (1.0) … 3 → 3
「演出全般」 (1.2) … 3 → 3.6
「心理効果」 (1.5) … 4 → 6
「視覚効果」 (1.1) … 3 → 3.3
「音響効果」 (0.9) … 3 → 2.7
「教養/啓発」 (0.8) … 4 → 3.2
「俳優/声優」 (0.7) … 3 → 2.1
「独創性」 (0.8) … 4 → 3.2
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【ストーリー】
物理学者・湯川が仕事で環境問題で揉める玻璃ヶ浦に滞在。家族経営の旅館に宿泊し、そこの甥っ子と親交を深めるも、他の宿泊客が死亡。死因が他殺と判明すると同時に旅館経営家族の隠された秘密を、過去の冤罪事件と共に湯川が紐解く。
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≪キーワード≫
邦画 サスペンス ミステリー

【魅力】
・人間ドラマ
・スッキリしない落としどころ
・教養

【不満】
・推理要素の物足りなさ

【印象に残ったシーン・台詞】
「この事件はかなり厄介だ」
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【少し突っ込んだ感想】
一応ジャンルとしては推理モノとなるだろう。しかし、人間関係の捻れっぷりは見応えあったけど、実際に起きた事件そのものはそこまで見応えのあるものでは無かった。大きく2つの殺人事件が軸となるけど、1件目は普通に突撃して包丁腹に突き刺してたまたま真犯人がバレなかっただけだし、2件目は旅館の客室で睡眠薬飲ませた客を一酸化炭素中毒死させるという強引なもので、その後客を崖から落として事故に見せかけるものの、当然死因は直ぐにバレる。

事故死と見せかけて、実は業務上過失致死だった…とカムフラージュするのが犯人の目的だけど、本来は意図的な他殺。とは言うものの、ぶっちゃけ業務上過失致死覚悟ならばあまり頭が良くなくても色んな殺害方法は考えつくと思う。

まあ、事件の練り込みは二の次で、如何に悪意のない甥っ子に事件の片棒を担がせる展開にするか?が原作者の狙いだとは思うのだけど、もう少し推理要素のある事件を思いつかなかったのか?と疑問。

事件そのものの薄っぺらさは複雑な人間関係によって重厚に錯覚する。この作品の見どころは、登場人物がほぼ全員善人であることだろう。一部ケチなタカり屋の女も居たけど、被害者も加害者も軽はずみな行動はとったものの基本悪意がない。それが一層この作品に独特な余韻を残すことになるけど、冷静に考えれば、やはり作中で湯川さんが言ってたように「人の話を聞け」と突っ込みたくはなる。最初の元刑事も「過去を掘り起こす気は無い」とか言ってたので、最終的に無駄な殺人をしちゃいました、ってオチになると思ったけど、そのへんの伏線回収はされなかったのが残念。

中途半端さは感じる作品ではあるものの、推理ものとして、推理しきったのに事件が解決せずに終わるシナリオというのは個人的に斬新だった。
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7 6

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