18940802　NO870　米艦「ボルチモ―ア」号艦長の内話　

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駐韓日本公使館記録 3巻 五. 軍事関係一件 (16) [米艦「ボルチモ―ア」号艦長の内話]

文書題目 (16) [米艦「ボルチモ―ア」号艦長の内話]
文書番号 臨庶第六参号
発信日 明治二十七年八月二日 ( 1894年 08月 02日 )
＊八月一日、日清両国が宣戦布告した
発信者 仁川 総領事 室田義文
受信者 在京城 特命全権公使 大鳥圭介

(16) [米艦「ボルチモ―ア」号艦長の内話]
臨庶第六参号
山田外務属が他用で本日アメリカ艦「ボルチモ―ア」号を訪れました時に、同艦長「デ―ス」氏は
「長崎発先月二十六日までの通信を得ているが、当時まではまだ開戦の宣告はなかったようだ。ところが当国では海・陸ともすでに戦いつつある。ついては我が艦はどのような方針を取るのがよいか、はなはだ異常は地位に立っており大いに当惑中である。
また七月二十五日午後十一時、当港を出帆、昨八月一日午後一時入港の仏軍艦「リヲン」号は先頃日本帝国軍艦が撃沈した運輸船の生き残りの人四十五名を救い支那の当該官へひきわたしたらしい」
との内話があったと言う事です。以上御参考までに報告します。
明治二十七年八月二日
仁川 総領事 室田義文印
在京城 特命全権公使 大鳥圭介 殿