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2016年01月30日18:17

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連続する再稼働のニュースを読んで

 運転を差し止められていた高浜原発が再稼動したというニュースが流れた。

 最近、次々と原発が再稼動している。
 しかも再稼動済みの原発の中には、福島第一原発の事故をすでに忘れているとしか思えないところもある。

 たとえば九州電力は、再稼動した川内原発について、原子力規制委員会の審査で前提となっていた「免震重要棟の新設」計画を撤回した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015122602000235.html
 資金が足りないのだろうが、免震重要棟なしで事故処理は不可能。九州電力は無保険で車を走らせているのと同じだ。
 周辺住民の避難経路も確保していないとも聞く。

 五年前にあれほど右往左往した経験を、みな忘れたのだろうか?
 避難の過程で多くの高齢者や傷病者が亡くなったこと、幼子を抱えた夫婦が被爆の恐怖に怯えたこと、住み慣れた故郷を奪われた人々が十万人以上いたこと。

 ここまで事故に関する意識が弛緩したのは、政権の姿勢に大きな原因があると思う。

 安倍総理は、第一次政権時代の2006年12月に参議院議員の質問主意書に対して甘い見通しの回答をしていた。
共産党参議院議員吉井議員
「冷却に失敗し各燃料棒が焼損した(溶け落ちた)場合の想定をしているのか」
安倍首相
「そうならないよう万全の態勢を整えている」
http://kajipon.sakura.ne.jp/kt/column15.html

 この回答は答弁書を閣議決定するという形でなされたものだが、「答弁の最高責任者」を自任する安倍総理はどのような反省をしているのだろうか。ちなみに、この当時の経産大臣は甘利明氏だった。

 私は、この当時の自民党の議員さんたちの原発に対する意識は、残念ながらこんな程度だったろうと思う。
 それは仕方がなかったとも言える。彼らも騙されていたのだから。
 小泉純一郎氏も「こんなに危険なものとは知らなかった」と反省の弁を述べていた。
 だから、当時の彼らの不明は取り敢えず許そう(被災者たちが許すかどうかは分からないが)。

 しかし、現在の安倍総理はどんな反省をしているのだろうか。
 安倍総理や甘利明氏から反省の言葉を聞いたことはない。
 言葉は聞いたことはないが、内心忸怩たるものは彼らにあって、密かに「二度とこんな事故は起こすまい、私の権限をフルに使ってこのような悲劇を招くまい」と決意しているに違いない、と私は信じたかった。

 しかし、現在の弛緩しきった原発政策を観ていると、そんな反省や決意は微塵も感じられない。

 加えて、原発再稼働に無批判な安倍総理以外の政治家たちや、官僚や報道機関についても同様だ。

 彼らはバカなのか?
 学力偏差値だけは高い人たちだから、記憶力が劣るわけではあるまい。
 おそらく、他人の痛みに鈍感な「サイコパス」ではないかと思う。
「安倍総理とエリート層はサイコパスだ」という仮説を持ち始めた。

 最近の連続する再稼働のニュースを読んで、そんなことを考えてみた。

 −−−−−−−−−−−−【記事引用開始】−−−−−−−−−−
■高浜原発3号機が「臨界」 あす4号機に核燃料搬入
(朝日新聞デジタル - 01月30日 11:15)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3828435

関西電力は、福井県高浜町の高浜原発3号機(出力87万キロワット)が30日午前6時に、核分裂反応が原子炉内で連続して起きる「臨界」に達したと発表した。2月1日午後2時ごろに試験的な調整運転に入り、発電と送電を始める。最終検査を経て、2月下旬から営業運転に入る。

 関電は29日夕に、核燃料の核分裂反応を抑える制御棒を引き抜く作業をし、3号機を3年11カ月ぶりに再稼働させた。

 同社は高浜4号機(87万キロワット)についても、1月31日午後に原子炉内へ核燃料を運び入れる。2月下旬に再稼働させ、3月下旬から営業運転をめざす。東日本大震災後の新規制基準のもとで4基目となる。

 関電は大震災前まで、発電量の5割近くを原発に頼っていた。震災後は原発の代わりに使う火力発電所の燃料費が経営を圧迫し、2015年3月期まで4年連続の赤字だった。(伊藤弘毅)
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