午前中、DVDでベイジル・ディアデン監督の「ピーター・セラーズの地上最小のショウ」を観て、京橋フィルムセンターへ。
午後3時、マキノ雅弘監督の「藤純子 引退記念映画 関東緋桜一家」を観てまいりました。
☆「ピーター・セラーズの地上最小のショウ」(1957)監督 ベイジル・ディアデン 出演 ヴァージニア・マッケンナ、ビル・トラヴァース、ピーター・セラーズ、マーガレット・ラザフォード、バーナード・マイルズ、フランシス・デ・ウルフ、レスリー・フィリップス
若く貧しいスペンサー夫婦が、突然大叔父の遺産を相続することになる。
ところが、相続した遺産とは駅のすぐそばに建つ今にも崩れそうな映画館で、列車が通過するたびに建物全体が強烈に揺れる始末。さらに、この映画館には3人の老齢スタッフがいて、彼らを含めて相続するハメになる。
若夫婦は映画館を復活するつもりはなく、ライバル映画館のオーナーに高値で売却しようと営業再開するフリをするが…。
…これは、また、ちょっとメッケモン映画かも知れません。えらくフィルムの保存状態が悪くて、非常に見づらい!のですが、なかなか面白い人情喜劇なんです。
一応、ピーター・セラーズの名前がタイトルに冠してありますが、あくまでも助演者の一人。アル中の映写技師の役なのです。
スペンサー夫婦を演じるビル・トラヴァースとヴァージニア・マッケンナは実際の夫婦で、「野生のエルザ」(1966)でも夫婦役で出演しています。
列車が通過するたびにガタガタ揺れるんですけど(笑)、今は無き新橋ガード下の映画館 “ 新橋文化 ” が思い出されて懐かしかったァ!!!
…で、終わり方が、と〜ってもブラックなんです!(笑)
『貴方と奥様が好きでした。あれしか方法がなかった。そうでしょ?』…って、怖いじゃん!さすが、英国だよね。(笑)
☆「藤純子 引退記念映画 関東緋桜一家」(1972)監督 マキノ雅弘 出演 藤純子、鶴田浩二、高倉健、若山富三郎、菅原文太、待田京介、伊吹吾郎、山城新伍、小暮実千代、工藤明子、南田洋子、長門裕之、笠置シヅ子、金子信雄、石山健二郎、天津敏、八名信夫、水島道太郎、嵐寛寿郎、遠藤辰雄、藤山寛美、片岡千恵蔵
『藤純子の引退記念映画にして、マキノ雅弘の遺作。藤がこれまで演じた様々な役柄の見せ場が取り込まれ、東映任侠映画のスターが総出演。音楽は和洋の楽器を取り混ぜつつ、編曲はストイック。使いどころに、きっぱりとした演出の意思が感じられる』
マキノ雅弘の「八州遊侠伝 男の盃」でスクリーンデビューした藤純子の引退記念映画です!
スターの “ 引退映画 ” は、最初で最後なんじゃないかな?
東映任侠スター総出演ってのが、ぜいたくで楽しい!でも、50年代、60年代ほどの華やかさはないね。…それが、ちょっとサビシい。
藤純子の引退と共に、東映任侠映画の終焉でもありました…。
『みなさん、御世話になりました』
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