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2016年03月26日03:17

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日本はなぜ、死刑を存置するのか。

改めて考えるべき「死刑制度の是非」。

大半が「お上追従・盲信傾向」による所の、疑義や考察の放棄が介在する。
また、付随するのは犯罪や罪人に対する「感情論」。それが死刑肯定へと直結、
本来重要であるはずの、「客観的かつ深い洞察」を邪魔するわけだ。

「何のための刑罰処置なのか」という本来的部分について、
議論されているようで、実はあまり深い所まで尽くされていないと観る。
殆どが表層的感情論に終止していると。

そして、「日本人の大半が死刑存置を望んでいる」との論調を理由にするが、
実はこれが「虚構」である可能性が大だということである。

このことについて、データを元に深くまで研究されたものがある。

『世論という神話 〜日本はなぜ、死刑を存置するのか〜』
<佐藤 舞&ポール・ベーコン>

二人の学者による、実に興味深い文献である。
45ページの、少々ヘビーなものだが、示されているデータと考察は、
今の日本を支配している「空気」なるものが、如何にある意味「いい加減」であるかが
よくわかる。

http://www.deathpenaltyproject.org/wp-content/uploads/2015/08/The-Public-Opinion-Myth-Japanese1.pdf

結論部分の一部を抜粋すると、

【日本の死刑は、一般国民がその存置を強く望むことで存在しているのではなく、
政府が死刑に対する世論の本質をきちんと理解しようとしていないために
存置されているのである。政府が死刑に対する立場を変えれば、
国民がそれに従うであろうことを証明する証拠は十分存在している。】

ってわけだ。

要は、多くの日本人が強く思っているであろうとされている死刑制度そのものは、
その内情にはいわば「何となく」な流れの中で来ただけのことで、国による絶対的な
理念や根拠を示す限り、変更措置は柔軟に受け入れるだけの余地が
国民の中にあるということで、見方を変えれば、あるいは穿った見方をあえてするならば、
世論の本質をある種「悪用」の末に、何が何でも昔ながらの「征伐」を維持せんとする、
誰かしらの意図や権益の保持という不健全性さえ、どこかに介在している・・
とさえも考えられる、ということだろう。

今一度、過剰な感情論を横において、よ〜く考えるべきだろう。。


鎌田死刑囚 執行まで10年8か月
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3914722
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