mixiユーザー(id:16011279)

2016年01月17日13:22

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BMW525ダブルバノスオーバーホール

数年前より懸案であったアイドル時の振動。
マウントがどうのこうのというレベルではないと
直感的に感じていた。
アイドルコントロールバルブの清掃などいろいろ
トライしてみたが、根本的な解決にはならず、年々
悪化。いよいよラフアイドルというかハンチングの
ような状況まで発生するようになり、非常に不快な
状況。こんな状態で乗るなら車買い換えようかと思う
くらいだった。

あるマイミクの方から紹介されたのがこのサイト。
http://www.beisansystems.com/
読んでみると非常に興味深い。このサイトによると
バノスシステム内部のシールのゴムは材質の問題
でほぼ間違いなくトラブルと起こすとある。
エンジンルームのあちこちからオイル漏れを経験しているが
すべてシールやパッキン、Oリング等ゴム部分の劣化
でカチカチになっていることが原因だった。
より高温になるエンジン内部はもっとタフな環境であろう
ことは容易に推定できるし、上記サイトによれば、だから
といって耐久性の高い材質にしていることもないようだ。

症例もあてはまることからこれが原因にちがいないと確信
して早速シールキットを入手。時間ができた正月休み
に作業を敢行。

作業そのものはそれほど難しいこともない。ヘッドカバー
ガスケットも交換が必要になる。
シュラウドやエクスパンションタンクを外すのはクーリングラインを
切り離すことになり面倒だが、結局はその方が作業効率があがり
早い。
バノスユニットそのものはカムシャフト前方に逆ねじのトルクス
で固定されている。ベントレーのマニュアルでは1番TDCを出して
固定しろと記載されているが、タイミングチェーンよりも前方に
あるため外すにあたってバルタイを気にする必要はない。

システムをばらして中のピストンを取り出す。
ここに油圧が送り込まれてピストンが動くことによって
カムシャフト前部に刻まれたヘリカルスプラインを動かしてバルタイを
調節するという仕組みだ。
ピストンにはちょうどエンジン燃焼室のピストンリングのようにテフロン製の
リングがはめ込まれている。その内側に問題のゴム製のOリングが
あってテンションを与えている。
両方のリングを切って新しいものをはめ込むだけの話。リングを切るときに
カッターナイフでピストン表面にわずかな傷をつけてしまった。
クリアランスが非常に狭いのでわずかなメクレがトラブルになると考えて
ペーパーをかけておいた。注意点はこのくらいだろう。

新しいテフロンリングを装着したらシリンダー内壁にオイルを塗布して
ピストンを斜めに入れる。まっすぐだと入らない。サイズがわずかに大きめ
になっている。中に入れてからまっすぐにして手で回転を確認したら
5分放置して、さらに回転させ馴染みをつける。このリサイズという作業により
テフロンリングがしっかりと密着するようだ。

あしたはテスト走行を兼ねて帰省かなどと思いながら一気に組み上げ。

エンジンを始動する。ガクガクとひどいアイドリングだが交換直後は油圧がないので
エアが完全に抜けるまでラフアイドルになると記載されていたので気にしなかった。
が、30秒と持たずにエンスト。いくらクランキングしてもかからない。
ここから地獄が始まった。

オーバーホール前は普通に走っていたわけだから急にあちこち壊れるとは考えにくい。
何か見落としているかもしれず、いろいろ考えてチェック。
どうしても原因はわからず途方に暮れてしまった。
とりあえず正月の帰省は電車やな・・・

正月明けの3連休はぶっとおしの泊まり込み研修でメンテナンスどころではない。
平日夜に帰宅してからちょこちょことメンテするしかない。
友人からmaxidiagを借りられたのでエラーメモリを読みだしたが、エラーは記録されて
いなかった。
バノスの作業そのものを何度も思い返したが、これといってミスをした覚えはない。
クランキングを続けるとガソリンくさいし、メインリレーも外してチェックしたが問題はない
し電圧もきていることから燃料はOKと判断した。とすると点火系しかない。
カムセンサーは手元に中古品があったので交換してみたが変化はない。
とするとクランクセンサーに間違いないとこれまた確信めいた思いにとらわれて
中古だが良品というのを注文。
急にあちこち壊れるものかねとも思ったが、トラブルは複合的に襲ってくるもんだし・・・

昨日は正月以来の休み。
朝から気合十分でツナギに着替える。
各接点に接点復活剤を塗布したがやはりだめ。
いよいよと思いクランクセンサーを交換・・・これでダメならもうお手上げだ。
廃車しかないと思いながらクランキング。
結果は同じ。ただ、瞬間的に起爆する時が何度か出てきた。
どっと疲れを感じて休憩。ついに白旗か・・・

もう廃車ならどうなってもいいやと思い、壊すつもりで最後のクランキング。
10秒以上やったと思う。いきなり始動した。
最終的な理由はわからない。一度切って再始動。今度は直ぐに始動したが
やはりアイドルはまだ不安定だ。

始動できた理由はよくわからない。誰か教えてほしい・・・

クーラントとオイルレベルをチェックしてテスト走行に出る。信号待ちの
アイドリングはまだ荒く、オーバーホール前とあまり変わらず、軽い失望
を感じた。
その後走っているうちにだんだん安定してきた。約50キロのテスト走行
を行った後はアイドリングもきれいになりぴたりと安定。
高速でのふけあがりもスムーズでエンジンは非常に調子よくなった。
こんなんならもっと早くやればよかったと思う。












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