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2015年12月23日12:17

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高齢化社会と認知症について

■認知症、どうやって病院へ連れて行く?早期診断・早期絶望にならないために
(THE PAGE - 12月23日 11:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=177&from=diary&id=3773497

記事が出てから50分くらいしか経ってないからかもしれないけど。
ツイートや日記の少なさから、我が国の高齢化社会と認知症について関心を持ってる人が少ないんだろうなと感じました。
ただ、誰であってもこれは避けて通れない問題では無いでしょうか?
親もいない、兄弟姉妹もいない、配偶者も子供もいない、完全な独り身です!って言うならともかくね。

まず、私の体験談から。
私の場合、亡き祖母が認知症に掛かったけど、アレは本当に酷かった。
私の場合は叔父・叔母に祖母の介護を任せられたので、私の負担はそこまでもなかったけど。

家族の名前も忘れて、名前で呼ぶことも出来なくなる。
自分が食べたものも忘れる。
排泄も管理できなくなり、いわゆる「お漏らし」等が多くなる。
ちょっと目を離したスキに外に出られると確実に迷子になり、警察や地域の人から「何をしているんだ。ちゃんと面倒を見ろ!」と言う視線で見られる。

個人差はあるだろうけど、認知症になると被害妄想も強くなります。
漫画なんかでは「ばあさんや、飯はまだかいのう」「いやですわ、おじいさん。さっき食べたばかりじゃありませんの」「ほっほっほ、そうだったのう」とか能天気に書かれていますが、現実はそんなのんびりしてません。

A「ごはんまだ?」
B「さっき食べたじゃない」
A「嘘!まだ食べてない!」
B「うどんを食べたでしょ?」
A「そんなこといってまた私だけごはんを食べさせないつもり!?いつもそうやって私ばっかり!Zさん早くごはん作ってよ!おなかすいた!」
B「・・・・・・・(さっき食ったでしょうに。それにZさんじゃないし!)」

A「私の眼鏡どこ?」
B「え、知りませんよ?いつも片付けてる所じゃないんですか?」
A「いつもの所にないの!誰か取ったのよ!ドロボウ!」
B「そんなはずないでしょ・・・ずっと私いたんだから・・・ちゃんと良く探してくださいよ」
A「あなたが取ったんでしょ!」
B「そんなことしてません!言いがかりはやめてください!」
A「嘘!私の眼鏡返して!そうやっていつも私をいじめるのね!」
B「・・・・・・・(いじめられてるのはこっちだっつーの!!)」

こんなの、日常茶飯です。
毎日毎日毎日毎日、こんなのを繰り返されて、終わりが見えないスパイラルに迷い込んだら、どれだけの負担かは想像に難くない。
実の親とかだったら、怒りと悲しさが同居する感覚だと良く言います。
親が自分の名前を忘れるとか、想像しただけで怖くないですか?
自分が学生の頃や若い頃は喧嘩したりしつつも見守ってくれた親が、自分の名前も忘れて排泄も管理できなくなって、こんな醜態を晒していたら、「こんな人じゃなかったのに・・・」と思うようになりませんか?

近年、年老いた親と二人きりとか、老夫婦とかが「介護に疲れて」「イヤなことを言われて爆発した」とかって事件になることがたびたびあります。
もちろん、そういう事件を肯定するつもりは全くないけど、その背景は容易に想像がつきます。

そうなる前に介護保険や介護施設の利用、成年後見人制度等、使えるものは何でも使う、地域社会で支えあっていく事が大事なんですが。

記事であるように、「医者やケアマネの前ではちゃんとした受け答えが出来る」ってのは、実はよくあることです。
というのも、知らない人と出会うのは認知症の本人にとっても外部的な刺激になるから。
患者本人も緊張して、脳が働くわけです。
逆に、家族の前だと気を許しているから、緊張が解けると言うわけです。

私も職業柄、認知症の人と接してきた事がありますが、付き添いがあれば外出できる程度の人の場合、外部の人(私)と接する時はちゃんと受け答えが出来るんですよ。
名前や年齢くらいは言えるし、「ゆっくりで大丈夫ですからね。さ、こちらに、お名前を書いてくださいね」と優しく語り掛けていけば、ちゃんとご自身で書類を書ける人も少なくない。

いざ自分の周りの人が認知症に掛かった時、大事なのは

『一人で抱え込まない事』
『どう言う制度があって、どう言うサポートが受けられるのか知っておく事』
『認知症とはどういう病気なのかを理解する事』

だと思います。
認知症の家族を介護している人を色眼鏡で見たり、「あなたの責任」などと追い詰めない事。
しいては、家族のみならず、地域社会で認知力が落ちてきた人でも安心して暮らせる社会を作る事。
それが、我が国の高齢化社会について向き合うための一歩ではないでしょうか。
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