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2015年12月01日09:26

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11月の終わりに。

11月30日(月)。
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今日で11月も終わり。
本当にあっと言う間に一年が過ぎる。

水木しげるが亡くなった。
93才だそうだ。
先日、原節子の訃報に際してマイミクさんから水木しげるの名前が出たばかりだった。

正直、水木しげるがこんなに国民的な人気作家になるなんて思いもしなかった。
初めて作品を読みその名前を記憶したのは、もう50年以上も前になる。
うなぎの寝床の様に細長い店内。頭上までビッシリ積み上げられた薄暗い貸本屋の棚に水木しげるのマンガがあった。
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タイトルは「鬼太郎夜話」。
「ゲゲゲの鬼太郎」の原型だ。
まず1巻を借りて読んでみた。
嵐の夜、墓場から鬼太郎が生まれる物語だ。
怖いけれど面白いので2巻も読んだ。
もう、それっきり読まなくなった。
とにかく鬼太郎が不気味だった。今の鬼太郎の様なキャラクターではなく可愛げもなくおどろおどろしい。
全体の絵も細かく暗い。
はっきり言って怖い。

その頃、貸本屋にはさいとうたかを達の劇画を自称する関西系の一群と白土三平や滝田ゆう、そして水木しげるらの東京系の作家がいたが、ボクは劇画と言う聞きなれないネーミング、探偵が活躍する内容の面白さに関西系の作家達に惹かれていった。
後年、「ガロ」で白土三平や林静一、つげ義春、永島慎二の作品を読んでも水木しげるの作品は飛ばしていた。
子供心にトラウマになっていたのだろう。
結局、水木しげるの作品を読んだのは、その二作だけになる。

考えるとなんと不幸な出逢いだったろう。笑。
あの時、鬼太郎にもっとユーモアがあれば、ボクは水木しげるのいい読者だったかもしれないのに。

しかし、天才は早死にすると言うけれど、93才まで生きれば天才より多くのことを成し遂げている筈だ。
そして長生きするだけで偉大だ。

心より御冥福をお祈りします。










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