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2015年11月06日07:29

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『ボクは坊さん』

 日本映画『ボクは坊さん』を鑑賞。



 あらすじ。軽いネタバレあり。

 幼い頃から死に関心があったことと住職を務める祖父の影響で、高野山大学を卒業し阿闍梨の資格を得た主人公。普通の生活も経験したいと書店に就職し、幼馴染たちからは「僧侶になるんじゃなかったの?」と不思議がられている。学生時代の仲間も、すぐ僧侶になる者もいれば俗世で就職する者も。

 そんなある日、祖父が末期のすい臓癌で倒れ、主人公(改名し光円)は跡を継ぐことを決意する。檀家の長老に厳しくも暖かく見守られながら、彼は奮闘するが。。。



 感想。

 実話ベースらしい。舞台は四国の栄福寺(お遍路のコース)。実際は14年前の話らしいけど、現代に置き換えられているので、スマホとか普通に出てくる。

 お坊さんだからと言って、世間から隔絶された生活を営んでいるわけではない、という当たり前のことを痛感した。そういや、牧師になったマイミクさんを見ても普通だわ。悩み苦しみはあるし人間的に優れるワケでもない。高野山には僧侶(やその卵)が入り浸る居酒屋があったり、身近な人の不幸や初めてのお葬式のプレッシャー(大学では葬式については教えないんだとか。すべて実地で学ぶ)で過呼吸になり倒れたり。

 「寺専用会計ソフト」だの「位牌専用プリンター」だの「僧侶専用バリカン」だのがあるのも可笑しい。着メロがお経だったり、木魚だったり。

 最後は、小さな喜びに感謝し、それを繋いで生きていくしかない、というのが結論か。

 最近、この世の生き辛さに「出家してしまいたい」とも思うことが増えたけど、しても全然楽にならないことが改めて明らかに。そりゃそうだよね。お遍路さんのコースで経営的に安定しているお寺でさえ、苦労は絶えない。そうでないお寺では、もっと大変でしょう。

 無名なのか?私が知らないだけなのか、地味(すみません)な役者さんが多かった(有名なのはイッセー尾形さんと濱田岳さんくらい?)けど。皆さん上手でリアル。静かな良作でした。もっと上映館が増えて欲しい。


 上映終了が、17:10ころ。
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