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2015年08月31日22:02

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行って来ましたが

先週の日曜日、多分10年振り位で行って来ましたが、百聞は一見にしかずでしたね。
廃止をいいとは思わないものの、あれは仕方ないと思わされました。

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阪堺電気軌道、上町線住吉〜住吉公園間廃止へ! 現在の電車は朝7〜8時台のみ
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=95&from=diary&id=3589441

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まずは天王寺駅前から8:06の最終便(!)に乗りまして、直接住吉公園に向かったのですが乗客は多いときでも10人前後。

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設備が全般的に古ぼけて見えるのは前からとして、スピードが落とし気味だったのが切実でした。以前の阪堺はもっときびきび走っていたように思います。
しかもそれが本数を集中させている上町線の話なのだから尚更深刻です。ドル箱区間でもこの状態なのか、と。

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住吉公園まで乗り通したのは片手で数えられそうな人数でした。折り返しも同様。日曜の話とはいえ本数にそぐわぬ過疎っぷりです。
その乗客を迎えるのにホームに係員が詰めていたのに少し驚きました。近い将来切り捨てるつもりの区間だったから余計な投資をしなかったのかもしれませんが、収支面を考えるとあまりに非効率です。

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住吉の平面交差が廃止の主因であろうことは前にも日記で指摘しましたが、見た感じでは住吉公園のクロッシングポイントもカーヴに組み合わされていて更新するとオーダーメイドで作らなければならなさそうです。

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線路全般のリニューアルと住吉及び住吉公園のポイント周りの設備で特注を頼むとなると、200mでも確かに6億円位は行ってもおかしくなさそうです。もしかしたら駅舎の更新費用も盛っているかもしれません。

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それで住吉鳥居前の電停がすぐそばというのですから…

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一応おさらいしておくと、元々阪堺の運転系統は、恵美須町〜浜寺駅前間の阪堺線と天王寺駅前〜住吉公園間の上町線の2系統を基本に成り立っていました。
車庫が阪堺線の我孫子道にあるので、これへの出入庫を兼ねた恵美須町〜我孫子道や天王寺駅前〜我孫子道の変則系統もありましたが、基本的には阪堺線と上町線は分離され、お乗り換えは住吉で、といった調子でした。
それが阪堺線の利用が思わしくなくなり、上町線を本線格にして天王寺駅前〜浜寺駅前、天王寺駅前〜我孫子道、そして天王寺駅前〜住吉公園の三本立てに組み直し、阪堺線の運転系統を恵美須町〜我孫子道に短縮した時、今にして思えば住吉と住吉公園の地位は大幅に低下しました。両電停から実質的にジャンクションとしての機能が喪われてしまったのです。
それでも保安設備の維持にそこまで費用が掛からない路面電車のしかも200m程度の話ゆえ、今後も多客時輸送のため場としてバスの免許維持路線的な扱いをしていくのかなと漠然と思っていたのですが、まさか60年近く同じ設備を使い続けていて更新が障害になっていたとは思いもよらなかったです。

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住吉で見ていると、行き交う電車は殆どがクロッシングポイントを渡らず、渡り線を通っていたのがこの路線の置かれた現状を雄弁に物語っていました。
平日5往復、土休日4往復の上町線方向は勿論のこと、阪堺線方向の直進も渡り線の通過に比べると極端に少ないのです。ダイヤ上で理解していたつもりではあったものの、こうして実情を目の当たりにすると、少なくともあの区間の廃止申請は現場の感覚で為されたものだと納得せざるを得ませんでした。

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今年は札幌市電が年内の西4丁目〜すすきの間の延伸を行いループ化を果たす予定です。その距離400m。住吉〜住吉公園間の廃止があっても国内の路面電車の総延長は200mほど延びる形になります。一応は微増です。
しかし路面電車全盛期の象徴の一つとも言える平面交差がまた一ヶ所なくなり、その理由が設備更新の負担、つまり平面交差の維持が重荷になった為であることはやはり看過するには重大であり、割りきれない思いにさせられますね。ともかくもこれからできるだけ現役の姿を見ておきたいです。
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