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2015年08月17日01:05

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70年談話を中立的立場から読み解く

まずこの談話を一言で言うならば「無難にも程がある日本人式談話」だと言えよう。

ちょっと無理やり感があるが、上手い言葉が見つからなかった><ボキャブラリー貧困ですいません。

どう言う事か?と言えば直接的な明言を避けまくり、とにかく曖昧な表現と全方向にバランスを取った談話と言える。だから、右寄りの人は「中国や韓国に媚びていないし、謝罪もない。」と評価し、左寄りの人は「一定の植民地と言う言葉や謝罪のニュアンスの文言が入っている。」と評価する。つまり右でもなく左でもない、完全な中立の談話だと言う事。

現実に右翼の人は喜び、韓国のパククネ大統領までが「評価する」と発表しているのだ。こんな事は過去に一度もなかった。韓国は何を言っても文句を言うのが当たり前の国だ。彼らからは「謝罪のニュアンスが聞き取れる。安倍総理にしてはかなりマシ。」と言う評価なのだろう。

だがしかし、この談話よく読めばどこにも謝罪などない。強いて挙げればアジアの戦場になった国に対して「侵略したわけではないが戦禍に巻き込んでしまって申し訳ない。」とは取れる。しかし韓国はそもそも戦場になっていないので、この談話では完全に蚊帳の外だ。

冒頭「100年以上前には植民地が広がっていた。」

これは19世紀から始まった欧米列国によるアジアの植民地化を指す。当時アジアで植民地でなく独立を保っていたのはタイ一国だけである。当時朝鮮は中国の属国→日本の保護国になる。中国はと言えば、まだ国家が樹立されておらず、国内で国民党軍と八路軍(後の共産党)が争っており、主に中心は国民党であった。タイは欧州列強の干渉地帯として、生かされていただけであり、主権はほぼなかった。プミポン国王はせめて国内で犯罪を行った白人の処罰の権利を求め、現在のミャンマーにあたる広大な土地を空け渡す事でやっと逮捕権をもらう、そんな属国に近い状態であった。

この文言を入れたのは韓国が主張する「日本に植民地化された」と言う虚言を否定も肯定もせずに交す狙いがあったと見る。どう答えても必ず批判を言うのが韓国だ。併合は国際条約上にも何の問題もない、平和併合なのだが、あの国に正論など通用しない。だから安倍総理は「当時はアジア全域が植民地だった。自分達だけが植民地化されて酷い目にあった。」などとふざけたことを言うな、と釘を刺したようにも取れる。

しかし普通に考えれば、これはかつて日本が『差別撤廃』を訴えて否決され脱退する事になった国際連盟時代同様、「歴史を賞賛する気か!」と連合国側から抗議が来てもおかしくない内容である。だが「欧米の植民地化の波」によって日本は畏怖し軍事化に追い込まれた、と暗に牽制している。これは客観的に見れば、欧米の連合国史観には反する文言だ。だが次に「アジアでいち早く立憲政治を打ち立て独立を守ろうとした。」とフォローしている。これはまず「軍国主義で武力強化をしたのではない。」と訴えている。あくまで独立を守るための緊急避難である、と。こう言われれば連合国もそれ以上の追及は出来ない。防衛権は国際的に認められているからだ。

「国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていった。進むべき針路を誤り、戦争への道を進んで行きました。」 この一文はあくまで侵略が目的ではなく、国際平和の道と言う目的は同じだが、道を違えてしまった、と言う意味です。多分外国人には理解が難しいのではないだろうか?実は侵略戦争を否定している文だと私は解釈した。

真ん中のあたりはいつもの平和の為の努力と誓いなので、特に取り上げる必要はないと思う。そのままの意味で受け取ればよい。

「先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫(わ)びの気持ちを表明してきました。」ここが韓国と中国にとって最大のキモだと思う。この文、一見すると「痛切な反省」とあるが、文章的にとても謝罪文には見えない。それは、『繰り返し〜表明してきた。』の部分が韓国や中国が主張する「謝罪していない」と言う抗議を完全に否定しているからです。恐らく右の人が納得するのも「もうとっくに終わったことだ」と主張しているからではないでしょうか?



続く
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